ゲームにおける名付け
RPGが好きでよくやる。
アナログのRPGをやるような友人もいないボッチなので、ここでのRPGはもちろん、テレビゲームの類のことである。
さて、RPGの中には主人公像がある程度決まっているものと自分でいちから作っていくものとに大別される。
あらかじめ主人公像が決まっていたり、デフォルトで名前が設定されているものに関しては、そのまま使用する。
一から作らないといけないものは大変だ。
「クギバット」「ツジギリ」「モヒカン」「ヌスット」「ハカイソウ」「ノロイ」の六名と控えの「カンテイ」といった具合でなんとか頑張って名前をつけて、冒険にのぞむ。
適当?
そうかもしれない。
それでも、ちゃんと彼らは作成時からリネームしているのだ(作成時の名前は「ア」である)。
名付けの中には封印したものもある。
その物悲しい顛末を語ってみよう。
あるRPGでは主人公の所属するパーティーだったかギルドの名前までつけなければならなかった。
どうせろくでもないやつらが所属するところだから、「豚野郎」と名付けることにした。
パーティーのメンツに名前をつけるのだって一苦労なのだ。私ははやくゲーム本編をはじめたいのだ。
決定ボタンののち、本編がはじまる。
「君たちが【豚野郎】か」
「【豚野郎】の皆さんにお願いしたいことがあります」
「君らが街で噂の【豚野郎】だな」
ことあるごとに「豚野郎」と罵倒される私のパーティー。
依頼主も、役人も、冒険者ギルドのお姉さんも、ライバルパーティーもみんなが私のキャラクターたちのことを「豚野郎」と罵倒してくる。
あやうく何かが目覚めるところであった。
それ以来、この名前は封印している。
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