第17話「時の発見」

ようこそ新世界へ

ここでは、あなたの思想通りの世界を体現します

要望はありますか

>なんだ、お前は神は?


いえ、私は、あなたの一部です

>どう言う事だ

あなたの無意識を想起する存在です

>俺の中にある俺?

はい、あなたの理解以上の知識を有さない無意識の存在です

>では、俺の妹を作れないか

不可能です、

>なぜだ、あなたの中にある妹の存在では、完全なる妹を再現出来ません

どう言う事だ

>端的に申せば、生命の想像は出来ません

だったら世界線を作ればいいんだよな

>その方法では可能です


「じゃ、家を頼む」

承知しました

>世界線はどうだ

成功しました


「お兄?」

「ああ、ベルガモット!!!」

「また助けてくれたの」

「もう離さない」

「ねぇお兄、黒姫さんはどこ?」

「そう言えば、いないな」

「もしかして、私が生まれたから、消えたんじゃ?」

「何を言ってるんだ、お前と黒姫は同じ世界で生きてたろ」


「でも私が死んだ後に黒姫さんも死んでたでしょ」

「そうだ戦闘機で追撃されて、でもお前を活かすために異世界に一緒に行ったんだ」

「じゃあ、黒姫さんはその異世界にいるんじゃない」

「そうだった、この世界には精神動物を再現出来ないって言ってた」

「じゃあ、黒姫さんを助けにいこ」


「そうだな」

「でもどこにいるの」

「お前を生き返られせる為に、アズカバンの網膜でブラックボックスを直したんだ、だから異世界の再現世界にいるはずだ」

「だけどお兄・・・」

「そうだ、あの世界とは完全に違う、異世界もこの天地創造では再現出来ない・・・」


「どうするの」

「わからない」

「そんなのって・・・私の為に、消えるなんて、私はなんて」

「そんなに自分を責めるな」

「ならお兄は、これで良いっていうの?」

「そんなわけあるか、なんとかしてみる」


「具体的に案はあるの?」

「ない・・・」


なんじゃ、主ら

「え?黒姫?」

違う、神だよ

>神様か、

またお困りのようだね

>俺の連れが消えてしまったんだ

それはそうさ、世界を想像してそこの神になったとあれば

外部の世界で生きることは不可能だからの

>なんとか会えませんか

また無理を言うね

>何としても会いたいんです

そうだね、確か君が言う、異世界とは、前の宇宙にあったのだろ

>そうです

だったらそこから宇宙トンネルを繋げばいい

>でも、その宇宙の世界は石器時代になってしまって、まだ異世界がないと思うんです

そうか、難儀だね

>どうすれば

まー私もいろんなケースを見てきた、大丈夫救えるはずだ

>教えてください

まーそう焦るな、あくまで推察の域をでない答えだ

>それでも良いです

時空を超えて、時間を遡るのじゃよ

>つまり過去に飛ぶんですか?

そうだ

>時間を操るんですね

ああ、

>ではそのタイムマシンをください

そんなのはないよ

>ではどうしろと

宇宙の外側には時間概念を超えた空間があるとされている

>ではそこへ飛ばすのですね?

違う、その宇宙の外にある空間とこの世界を繋げるんだ

>それはつまり?

時間とは何もない無機物に見えて、実は消耗品なんだ、だから廃棄さえた時間軸をここへ持ってくるのさ

>おお!


「お兄行くよ!」

「待ってろ黒姫」

「お前の生きた時間軸を必ず見つけてくる」

「頑張ろうね」

「ああ」

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