スケベと商売を考える

Z「だって在庫を抱えられるじゃないですか。陳列できるじゃないですか。町の本屋さんは土地も狭いし、そうなると在庫が抱えられない。売れるものしか置けない」

A「ははぁん、だから、毎月の購読が見込める雑誌が強いんすね。毎月、健康雑誌を買うおばさんとかスポーツ誌を買うおっさんとか学年誌を買う子どもとか。あれ、でも、町の本屋ってしれっとエロ雑誌も置いてあったような」

Z「そっちも大事なんじゃないですか。よく知らないですけど、大手資本の大規模店は18禁の雑誌あんまり扱ってないのでは? きわどいものも含めてアイドルの写真集はあるんだろうけど」

A「エロで思い出しました。Sってサンデーの会社ですよね。ヤングジャンプとかヤングチャンピオンとか頭にヤングのつく青年誌、アイドルちゃんの水着グラビアが表紙で中身もエッチぃ作品が多い雑誌ありますけど、ヤンサン(註 ヤングサンデー)って最近、見ない気が」

Z「確か廃刊になりました。それも結構、前です。WEB版に移行したのかもしれないですけど」

A「東京オリンピックで外国人観光客から日本のモラルを疑われないようにエロ雑誌をコンビニから排除しようという動きがあって一時期、なくなりましたけど、またしれっと出てきている気がするのは気のせいすかね」

Z「わからんですけど、ただでさえコンビニの雑誌コーナーがネット通販的なものを送ったり受け取ったりできるボックススペースになって縮小されているのに、残った雑誌がオジサンしか読まないような写真とゴシップのエロ系ばっかになっているとコンビニの経営元に電話したくなります」

A「エロはやめろと? 表現規制になるとか考えないんすか?」

Z「いや、エロもあってもいいけど他のものも残せよ、と。あと残すにしたって限度ややり方があるんでねぇの、と」

A「急になまった。でもそれってそういう雑誌のほうが売れるから置くんすよね。コンビニの膨大なデータを優秀なスタッフが分析した結果ですよ」

Z「売れるものを売るのは本屋じゃないですよ」

A「売れるものを売らないのも本屋ではないすけどね。そもそもコンビニは本屋じゃないですけどね。でも、エロ書かないですよね」

Z「あなたもそういうプロット出してこないでしょ」

A「書けばいいのに。PV(閲覧数)増えますよ」

Z「増えてもなぁ」

A「またまたぁ」

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