第18話 深夜の電話のノリ

「もしもしリーチ?」


「どうしたヒーロー」


「なあ聞いてくれよ相棒、俺今日は物凄く気分が良いんだ。

 ハイテンションなんだよ! 

 どうしてだと思う? これクイズな」


「あー、そうだなぁ」


「ブッブー時間切れ! 

 時間切れだよおっせぇなあ! もう!」


「ちょうちょ結びが綺麗に出来たから?」


「ちげーよ馬鹿、園児かよ! 恋だよ、恋。俺好きな子できたんだ!」


「へーおめでとう、可愛いのか」


「そりゃー可愛いよ。

 いっつもにこにこしててさ、色も白くて、華奢で、守ってあげたいタイプっていうか、最高なんだよ!」


「ふうん、お前とどっちが可愛いの?」


「…………それ、凄い気持ち悪い質問だぞ」


「はははっ、悪い悪い」


「舞ちゃんの方が可愛いに決まってんだろ。天使だよ天使。

 俺は今日一日、床から一センチぐらい浮いてるような気分だったぞ」


「そんなことより、明日から下働きらしいじゃないか。

 変なオトコにセクハラされないように気をつけてねユキちゃん」


「……どこまでも俺の話には付き合う気は無いんだなリーチ。分かった、もう寝るよ」


「はーいじゃあねーおやすみねー早く寝ないとお肌に悪いからね―」


「心配ありがとう。地獄に落ちろ」

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