第20話
「はじめましての人かと………
ありがとうございます」
ついさっきまで、お客さんだった男に助けてもらってなんだか不思議な感じだね。
「こちらでは はじめまして」
会釈する順也。
「はい
ってか めっちゃ強いですね !!」
なんか、このゲームはやっていないようなクチぶりだったからね。
「このゲームが はじまってすぐ課金して強武器を手に入れましたからそれでですよ」
クジ運が、よかったみたいだね。
「あー重課金なんですねぇ~」
ちょっと、煽ってみる。
「平たく言えばそうなりますね」
あっさりと、認めたなぁ。
「アハッ」
なんだか、ホッと落ち着いてきた。
さっきまでの、イライラが癒される気持ちだね。
「あっ サラがこっちに来てるかも」
サラが、リスポーンして走って来ているとマップが教えてくれる。
「うわっ
あいつしつこいですからね」
何回キルされたか、数えるのがイヤになってしまう。
でも、キルされた時に勝敗表が出るからわかるけどね。
「まかしておいて下さい
何回来ても オレが守るので」
アタックから、守ってくれるらしい。
ラッキー。
「うわ
たよりになるわぁ」
なんだか、アツくなってきたわ。
「ハハハ」
ニッコリと、笑う順也。
「来た」
表情は、変わらないけど汗をかいているモーションだ。
「もう一戦やるか ??」
刀を、抜こうとする順也。
「いえ」
サラは、片ヒザをついて攻撃してこない。
「もう きょうかさんに攻撃しないと誓うならゆるしてやるけど」
ズバッと、言ってくれてうれしいな。
「はい もう攻撃しません」
あっ、あれ。
あっさりと、聞いてくれたぞ。
どういう、風の吹き回しだ ??
「えーっホントにーっ」
にわかには、信じられないよね。
「はい きょうかを守ります」
なッ、守る ??
「えっ 守ってくれなくてイイんだけど」
むしろ、関わらないでくれよ。
「まぁまぁ イイじゃあないですか」
順也が、割って入る。
「順也さんが そう言うのなら」
まぁ、助けてくれたので顔を立てないとね。
「あの~」
申し訳なさそうに、順也が話す。
「はい 順也さんどうかしましたか ??」
なんだろ、サラが守るならとか言わないでよ。
「本名で呼ぶんじゃあなくてハンネで呼んでもらえますか ??」
あっ、またやってしまったわ。
「ああ すいません
ウッカリしてましたワーカさま」
ワーカストさんも、困り顔になっているわ。
「うーん
もしかしてワザとやってます ??」
なんだか、疑われてる。
「いえ わざとじゃあないです」
クチを、開けばイヤミを言っていると誤解されるんです。
「天然って言われませんか ??」
ニヤッと、笑うワーカスト。
「それは 時々言われます」
痛いとこ、突いてくるね。
「あーいたいた
うぉっそばにサラがいるぞ
やるかッ」
アーバインが、やっと来てくれる。
そして、サラと対峙する。
「ちょっと !!」
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