第18話
「えーと なになに」
メッセの内容は、勝手なことをしてるとフレンドから外すよってターザニムからだった。
「そりゃあそうだよね
あたしは動画のネタ要員なんだし黙ってログアウトしたら怒るよね」
さっそく、謝るメッセを送りすぐ返信が来る。
『冗談で送ったものだから安心して
本当にフレンド解除したい時には黙ってやるから』
あー、コワ。
「ステータスオープン」
自分の状態を確認する。
「回復は 微増ね」
あたしは、道路の端で壁に向かって立っている状態だ。
周囲を見ると、アーバイン達がいる。
ゲーム内で、ベッドインせずにログアウトしたので仕方ないとはいえ今は襲撃に耐えられる状態ではない。
「みんな ごめんけど
一旦回復させて」
アーバイン達に、そう言うと、
「よし みんなでキョウカ嬢の家まで乗り込むぞ」
ワザと、明るく話すアーバイン。
「賛成~」
「異義なし」
同意するパーティーメンバー。
「わー イイよ
でも 車がないよ」
愛車の、フェラーリは破壊されて新品が自宅ガレージに届いている。
「車なんて そこらじゅう走ってるじゃん」
通りを、親指で指差すアーバイン。
「あっ ああそうね」
そういうゲームだよね。
「よーし キミに決めた」
偶然、通りかかったバンの前に飛び出すアーバイン。
「俺が 海賊王だ
車を大人しく渡せ !!」
アーバインが、そうドライバーを脅すと、
「キャーッ」
悲鳴をあげて、車から飛び降りるNPC。
「よし イイぜ
みんな乗って」
運転席に、ドッカリと乗るアーバイン。
「強引だな~
ホラ そんなことするから」
見事に、指名手配の星が1つ付く。
「おい 捕まる前にキョウカの家に入るぞ」
あせるアーバイン。
「急いだ方が 良さそうね」
今の、あたしのステータスなら放たれた魔弾石1発で死にそう。
「よし みんな乗ったか」
そう言うと、アクセルを全開にするアーバイン。
「リスナーさんが 一人乗れてないよ」
「まぁ 彼なら大丈夫だ
行こう」
轟音をあげて、疾走する車。
「よし もう少しであたしの家よ」
坂道を、登っていくのだが、
「待て
誰かいる」
駐車場の、入り口に待ち構えるような人影がある。
「ええっ
あれって………」
どこかで見た人物が、こちらを向いて立っている。
「サラだ
待ち伏せしていやがったな」
苦虫を、かみ潰した顔になるアーバイン。
急ブレーキをかけて、様子をうかがう。
「なんとか突っ切れないかな?」
接触せずに、どうにか乗り切りたいのだがなぁ。
「ダメだ
駐車場に入る前に一旦停止するからその時に運転手が狙われる」
場所的に、回避は難しそう。
「どうしよう」
悩むパーティーメンバー。
「ひき殺そう」
やられる前に、やらないと。
「そうね」
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