第4話
「あたしの 両手は 血でヌレヌレなのよ
あなたには そうなって欲しくないわね」
課金すれば、プレイヤーの姿は変えられるとはいえ、中学生くらいの女子を手にかけるのは、気がひけるわ。
「わたしだって PKくらい朝めし前よ」
あー、イキってるわね。
リアルに、中学生かも知れないわ。
こんな人、殺したら後でめんどいかも。
「あなた 中学生くらいよね?」
回りくどく聞くのも、面倒だからストレートに聞いてみる。
「わたしは 高等女学………
じゃあなかった高校生だ」
なんだ、よくわかんないけどJKがこんなゲームにいるなんて珍しいわ。
「このゲームって 18キンなのよ」
まぁ、他人の事は言えないんだけど。
「新しい親が 買ってくれたんだ
文句ないだろ」
なんだろう。
言い方に、トゲがある。
相手しない方が、イイような気が。
「親の方にも 問題ありそうだね」
多少、クチがスベってしまったわ。
「うるさい
叩き斬ってやる」
こいつも、たいがい血の気が多いなぁ。
なんとか、この場所から脱出しないとね。
「いけぇ サラ
やっちまえ」
ん? 気が付かないうちに相手のパーティーのメンバーらしきギャラリーがいる。
「あー メンド」
サラが、飛びかかって来る。
日本刀が、交わる甲高い音が響きわたる。
「クッ」
なに、この女の子強い。
この、あたしが鍔ぜり合いで押し負けているなんて。
「オリャ」
サラが、右足を出してあたしの腹がえぐれそうな蹴りを受ける。
「ぐふッ」
ヤバいな、ちょっと効いたわ。
「蒸気船 !!」
そう叫ぶと、両腕を横に伸ばし縦回転しながらこっちに来るサラ。
あんなに、刀を上下回転させて腰がよくモゲないわね。
キンッガンガンガガガ
勢いよく、刃が振り下ろされたかと思えばすぐに1回転して振り下ろされる。
「んぁッ
なんなのよ この攻撃はぁ」
このままでは、ヤバい。
ヴィーヴィー
「これは」
メッセの、内容はデスマッチに招待するといった内容だわ。
フレンドが、このエリアに一斉送信したのね。
正直、助かったわ。
「参加する ポチッ」
場面が、パッと変わって目の前にはフレンド達がいる。
「いゃあ ヤバかったけど助かったわ
サンキューだね」
グッジョブと、讃えたいわ。
「あいつら どこから来たんだろうな ??」
アーバインが、腕組みして聞いて来る。
「なんか クチぶりから言って あたしに恨みがあるっぽかったよ」
今さら、隠しだてしたところで知れてるので正直に言う。
「なんだ グラゼスの話を 引きずっているヤツらか」
あきれ顔で、肩をすくめるアーバイン。
「よーし デスマでボコろうぜ」
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