12月17日   誕生日の出来事、そして現在の行事(第五部 物語と様々な行事)


 子どもの頃の大切な行事と言えば、誕生日ですよね。その秋、スターリングは十二才になりました。アニメでは「忘れられた誕生日」という回で、お父さんがスターリングの誕生日を忘れていたという話になっていました。


 原作では、確かに忘れられてはいたのですが、お父さんからではありませんでした。そもそも、その頃、スターリングは家にもいませんでしたし。

 ちょうどその頃、スペイン風邪にかかったスターリングは、フレッド叔父さんの農場で療養していたのです。

 そしてその日、11月4日には、この農場の家に電話の音が鳴り響き、休戦に関する知らせを受け取ったのです。なのでスターリングの誕生日がこの家の人達の頭の中から吹き飛んでいても仕方がなかったのです。実際には、これは誤報で、1週間後に本当の休戦となるのですが。

 その晩、休戦を祝うごちそうが食卓に用意され、リリー叔母さんは、その途中で誕生日に気が付き、スターリングにケーキも作らなかった事を謝ります。


 当日に気が付いたのだから、忘れたうちに入らないと思いますが。(^_^;) 

 スターリングは特に気にしていません。お父さんが迎えに来てくれ、先祖伝来の腕時計をプレゼントしてくれたので。それにスターリング自身、戦地の兄を心配していたので、どんなプレゼントよりうれしいニュースだったに違いありません。

 ちなみにセリアから発売されている「あらいぐまラスカル」2024年版卓上カレンダーの11月の絵は、お父さんからバースデーケーキをプレゼントされているシーンです。



 *



 のどかな田舎の村、いや今は町というべきかもしれないスターリングの住んでいた場所。ここでは今も変わらず、カウンティフェアがあって、クリスマスを楽しんでいるのでしょうね。

 街の紹介の画像を見る限り、今も変わらない美しい町で、なおかつ文化的な町みたいです。

 そしてラスカルというキャラクターが今だに日本で人気あるせいなのか、1990年代にスターリング・ノースの生家を当時と同じように再建しています。日曜日の午後だけの開館となっていますが、予め予約しておけば、平日でも中に入れるそうですよ。

 また、2000年代に入り、財団のようなものが出来て、今は一年に一度、スターリング・ノース・ブック&フィルム・フェスティバルなるものが開催されているそうです。

 内容を見る限りでは、子どもの本についてのイベントみたいです。子どもの本だけではないかもしれませんが。


 今年、上映される映画は、日本の「あらいぐまラスカル」でした。やっぱり(^_^;)



 スターリングは、記者の活動をした後、作家になったわけで、決して作品数の多い作家ではありませんでした。なのでこういう行事に名前を掲げられるのは稀有な事に感じます。


 一つの作品が時代を超えて残り、世界中の人に愛され、その土地に愛着を感じさせてしまうのはすごいなぁとしみじみ感じます。


 そしてやっぱり作品に出て来るキャラクターというのは大切なんだと実感もします。






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