12月5日 自転車の前カゴに乗って(第一部 可愛すぎる同居人)
3. 自転車の前カゴに乗って
原作でもアニメでも、この作品を代表するような場面が、主人公のスターリング少年が、前カゴにラスカルを乗せ、自転車を走らせているシーンで、イチゴのソーダ水や角砂糖のエピソードよりリアルですよね。ラスカルは前のめりになって悠然と前を向いています。
ただ、実際に真似をし、子猫や子犬を前カゴに入れると、意外と前カゴに入れられたペットは怖がるものなんですよね。(カゴに小動物を入れる際は、リード等で固定しないといけません)
原作では、ラスカルはスピード狂で、自転車を全速力で走らせると喜んだ様子が描かれています。この事からも、ラスカルが外界を恐れない、果敢な気質である事が分かります。
他に考えられる理由としては、赤ちゃんアライグマの頃から面倒を見ていて、恐怖を知る前に自転車の前カゴに乗せられた可能性もあるかな、と。
また、現代のように自動車が次々と横を走り過ぎたり、看板等人工的な障害物の多い道を行くのとは違いますからね。周りに自然あふれる風景が広がっているので、恐怖を感じなかったとも考えられます。
とは言え、やはりアライグマの気質というのは、普通に家で飼われる動物とは違うんだなとつくづく思わせるエピソードでもあります。
列車も運転席のすぐ後ろの車両だと、前方からの風景がどんどん迫ってくる感じで、迫力があり、それを好きだと思う方と怖いと感じられる方とがいると思います。
ところで、去年、福岡で行われたつじあやのさんのプラネタリウムコンサートでは、代表曲「風になる」(猫の恩返しのエンディング)を歌う際、プラネタリウムの画面いっぱいに、坂道を行く自転車に乗った人の目線で、美しい自然の風景が眼前に広がって過ぎていく……という趣向がありました。
これはもうすごく爽快で、感動的で、「ラスカルはこういう気分だったのかな」と感じた数分間でした。
歌っていたつじあやのさん自身、「最高の気分でこの歌を歌えた」と感激されていました。
今回、その動画を探してみましたが、コンサート用のものだったらしく、見つかりません。つじあやのさんがウクレレを前カゴに乗せて、自転車を走らせている動画はありましたが。
前述のカゴにラスカルを乗せて自転車を走らせている絵柄は、ディズニー映画になった時にもポスターとして描かれていますし、故郷にあるスターリング・ノース・ミュージアム(実家跡に建てられているらしいです。行ってみたい)にもその絵が飾られています。ちなみにこの絵は、日本のアニメとは、無関係の物です。
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