第3話 俺は...ババコンだ。



村の皆は俺の事をババコンだっていうが、俺からしたら皆がロリコンにしか思えない。


同い年の子が子供に思えて仕方がないんだ。


15歳で成人したとはいえ、この間まで子供。


包容力と言うか…大人の色気というか、そういう物が全然足りていない気がする。


これは、俺が小さい頃親を亡くして大人に混ざって仕事をしながら生活をしたせいかも知れない。


子供って残酷な物で、弱い物を平気で傷つける。


特に女の子は『より残酷』に感じた。


実際に俺が両親を失ったあと、悪気は無いのかもしれないが…


『お父さんいないんだ』


『リヒトくんって凄く貧乏なんだね』


『お母さんが居ないからご飯も無いんだ』


そんな風に言いながら見下した視線で見てくる。


『可愛そう』そう言いながらも心の中からそう思っている訳じゃない。


被害妄想かも知れないがそんな気がした。


実際に1人だけお菓子を分けてくれなかったり、平気で仲間外れにしてきた事もあった。


これが、相手が好きな男の子だと態度が全く違う。


勇者のカイト位のイケメンなら、恐らく…


『カイトくん大丈夫?私のお菓子もあげる』


『カイトくん、こっちに来て遊ぼうよ』


となる。


相手に対して情け容赦ない、自分の感情をぶつけてくる、それが恐らく少女時代な気がする。


そこから女の子として成長していき母性が身につくのだと思う。


15歳では、まだまだ子供で精神が成熟している様に思えなく、俺には子供にしか思えない。


俺は幼い頃に親が居なくなり、大人に混じって仕事をしていた。


多分、そのせいだ。


同年代の女性より、年上の女性の方が、大人で優しくて魅力的に感じてしまう。


その中でも一番、ドンピシャで好みなのがレイラ姉さんだ。


子供の一番辛い時期に優しくしてくれた『お姉さん』なんだから好きだと思うのも仕方が無いのかもしれない。


それに良くこの村に来るおじさんの冒険者に「年上の女は良いぞ」って話をして浮いている冒険者がいて、仲良くなった影響も強い。


このおじさん冒険者からロリコンの言葉も教わった。


◆◆◆


「ふぅ、ようやく家まで運び終わった」


鍛えぬかれた体のせいかレイラ姉さんは結構重い。


当人に行ったら蹴りが飛んできそうだけど…まぁ、その分、おぶった際に、思う存分背中に当たった二つの塊の感触も味わったし、お尻の感触も楽しんだから…文句はない。


ベッドに寝かせて、水差しに水を入れた。


これで何時もの状態だ。


『ちょっといたずらをしてみよう』


俺はレイラ姉さんの毛布にレイラ姉さんに背を向け潜り込んだ。













  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る