一筋の光…弐…
光の剣、グラードシャイン
レオンはサンリアと共に森の中を歩き始めた。
「それにしても……その
サンリアがレオンの持つ純白の剣を
「その、何だ、グラッドシャインがお前のウィングレイスと形が
「ウィングレアス! それに、グラードシャインよ!」
んなややこしい名前が言えるか、とレオンは頭を抱えた。
「私のと違うのは当たり前なんだけど、じーちゃんが持ってた本に
それは進化する剣だってじーちゃんが言ってたわ。その性質を持つのは
「って事は他にもあるのか?」
「うん。七本あるから七神剣よ。
「わあ、無理だな!」
「何が無理なのよ」
「覚えるのが。ってか、集めるのも無理じゃね? 何年かかるんだか」
「そんな事無いわよ……多分。剣は剣を呼ぶんだから」
サンリアは自信なさ気に
レオンにも
「ふーん……で、それだけ?」
レオンは
「え?」
「それを俺に話して、どうするんだ?」
「どうするって……」
サンリアは言葉に
……と、分かっているのだが、どうしよう。この何も事情を
「……ホントはね……」
彼女は一つ
「……私だって、村を
……たまらなかったわ。ちっとも楽じゃないし、
そんなとこで今までずっと一人、光の剣がこの辺りにあるっていうじーちゃんの古い記憶だけに
だから、グラードシャインを抜いた貴方に会えて、すっごくすっごく
レオンは彼女の
しかし
「でも今、どうしたら良いのか分かんない。
多分貴方は世界を救うって言ってもピンと来ないだろうし、貴方には貴方の生活があるだろうし……。
うん、私はさ、じーちゃんがいるし、元々特別な村長
でも……幸せそうな顔してる貴方に、一緒に来てなんて……言えない。」
レオンは
〈弟〉がいなけりゃ、という昼間のシオンの言葉。
軽い気持ちで
神社の
うつくしく、
でも。
「……一緒に来てって言ってみれば?」
「……は?」
サンリアが
「俺もまぁその、今の生活で良いと思ってる
だから多分お前に言われたら……行くよ、俺」
わざと、
「……何て
「どっちがだ!」
そのツッコミが彼女の
夕日が最後の力を
「……うん。私と……」
『こりゃ! ワシの
「なっ!?」
レオンは思わず飛び上がった。
「じーちゃん!? 何ワケの分かんない事言ってんの!」
サンリアが
「いでっ!」
『中々話が進まんから
良いか、お
剣の主は使命を
「
『当たり前じゃ! サンリアの説明聞いとらんかったんか!』
じーちゃんの声は耳にはホーとフクロウの鳴き声に聞こえる。しかし同時に、
「聞いてたけど……当たり前か?」
『そうじゃ!』
「……そうか」
……言い切られると
「で、……使命だと?」
『そう、剣の仲間と共に世界を救う
「見せる?」
『うむ。ワシが見てきた世界の
レオンが言われるがままに
またも、
目の前に広がったのは、森の中を
『見えておるな? これがイグラス、
「森が暴走すると、どうなるんだ?」
レオンが
「うっ……わ」
見せられたのは、
ビルのような大小の
雲まで
炎の中で人々が
音は聞こえない。映像だけだ。それでも、レオンは
「何で、燃え……」
『森によって、元の次元と
じーちゃんは
「俺の……世界も……?」
『全ての災害から
そんなもの、ない。
少なくとも、この
レオンはゾッとした。この国は
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