13、マリメッコをもとめて地下鉄へ
さすがにマリメッコ本社とアウトレットのある位置までいこうと思うと乗り物に乗らないわけにはいかず、初めてシングルチケット(地下鉄一回分のチケット)を購入した。
大学駅の方が近かったけど、大きい駅から行こうと中央駅にわざわざ行き、地下鉄に乗ることにした。
結局わからなくてうろうろして、突然隣にいた親切なお姉さんにチケットの買い方を教えてもらいながらようやく地下鉄に乗れることになった。
教えてくれたお姉さんの英語はとても丁寧で、本当に本当に感謝でいっぱいだった。
この時まったく気づいていなかったけど、ヘルシンキではこの時点ですでにキャッシュレスがずいぶん進んでいて、現金よりもカード決済やネットで事前予約をしている人がとても多くなっていた。
現にこの旅路のすぐあとでまたフィンランドにやってきたときに、今度は強気で遠出をしようと電車チケットを現金で購入しようとしたものの券売機では買えないと言われ、緑の窓口のようなところに案内されて、そこで長蛇の列(しかも日本人ばかり)に並ぶことになり、加えて手数料まで取られて一枚のチケットを得ることとなる。
この日初めて使用した現金が使用できる市内用チケット券売機はその数か月後、このヘルシンキ中央駅からずいぶん姿を消すことになる。
いろんなことがはじめてで、日記につけるのが面白かったほどだ。
駅は駅で特徴的で改札がなく、一日乗車券を持っている人はそれをかざしているみたいだった。わたしも不安に思いながらそのまま見様見真似で地下鉄に乗り込むことになる。
一日券のチケットを握りしめたままだったけど特になにかを証明して乗ったわけでもなく、こんなの無賃乗車できるのでは?と思ったけど、あとから調べたところ、抜き打ちでチケットチェックを行う黒い服の人たちが入ってくることがあるのだそうだ。
その際はたとえ外国人であろうともちろん許してもらえないので注意する必要があるとのこと。
と、もちろん地下鉄の中ではそんなの調べている余裕もなく、わたしはただただ朝から何度も目に焼き付けた『Herttoniemi(ヘルットニエミ)』の文字を『服部!服部!』何度も何度も探し続けた。(全然違う)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます