エピローグ 幼馴染End
「まさか…同じ日に出産になるとは思わなかったよな」
「だよね」
「そうだね」
病院の個室に3人。哲っちゃんはベッド脇の椅子に座り、ボクと優愛ちゃんはベッドで上半身を起こした状態でそんな話をする。
何故病院にいるのかというと、先程ボクと優愛ちゃんが出産した為だ。ボクは哲っちゃんとの子供を…優愛ちゃんはボクとの子供を…。さっき上半身を起こして話していると言ったのは子供を腕に抱いているからでもある。
あの時…みっちゃんにアドバイスをもらった後、散々悩みに悩んだんだけど…ボクは結局どちらを選ぶかなんて出来なかった。
そしてありのままボクの気持ちを伝えたんだ。ボクを形成しているのは二人の存在が欠かせないって…二人はボクの全てだと伝えた。二人もボクが全てだと言ってくれた。
だからボクは二人と結婚したんだ。ちゃんと戸籍も認めてもらえた。男性の姿の時は優愛ちゃんと、女性の姿の時は哲っちゃんと戸籍を入れているんだ。国もボクのこんな特殊な体を考慮してくれた形だ。
「それにしても…二人とも可愛いよな。どっちも星奈の血が混じってるからだろうな」
哲っちゃんが子供達を見てそう口を開いた。
「ちょっと、哲也?どういう事よ?星奈君の血が混じってなかったら可愛くないとでも言いたいのっ!?」
「ばっ…言葉の綾だろうよ!?」
「優愛ちゃんと哲っちゃんの血も混じってるから可愛いんだよ?」
「そんな事言われると…照れちゃうよ」
「優愛の言う通り…そんな事を言われると照れるな…」
「こ、子作り解禁になったらいっぱいエッチしようね?ねっ、星奈君?」
「はぇーよ!?しかもお前がそれを言うのかよっ!?」
「そんなの当り前でしょっ!?だって妊娠したらずっと星奈君は女性の姿だったじゃん!あんたは星奈ちゃんに口やら手で処理してもらったからいいだろうけど…」
「何でお前がそんな事知ってるんだよ!?」
「私も処理してもらったから聞いたの」
「ちょっ!?2人とも、声がデカい!?」
「でもね、哲也…処理してもらっても私は入れてもらっていないのっ!?星奈君のアレが恋しいのっ!!」
「「声がデカいって!?」」
「デカいのは星奈君のだよ…(ぽっ…)」
「こ、こいつ…タガが外れてやがる…」
「ま、まあ…母乳をあげた後なら、男性の姿に変われるから…「ホントにっ!?約束だからねっ!?」あ、はい…」
そうそう。ボクは自分の意思で性別を変えれる様になったんだ。流石に妊娠して子供を産むまでは変えれなかったけどね。子供を産んでから母乳をあげて、それから一度男性の姿になれるか試してみたんだけどやはり自由に性別を変えれる様にボクは変化したみたい。
「私が暫く星奈君を独占するからね?」
「俺だって星奈を独占したいんだよ!」
「「何をっ!?」」
「まあまあ…2人とも。その辺にしておこうよ。子供達がビックリして起きたら泣いちゃうよ?」
「…だな」
「…だね」
とにかくボク達3人なら幸せな家庭を築いていけそうだと心から思える。哲っちゃん…優愛ちゃん…ボクは2人と結婚出来て幸せだよ…
「俺も幸せだ」
「私も幸せだよ」
「2人とも聞こえてたのっ!?」
「「ううん…ただ分かるだけ…」」
「そっかぁ…」
ボク達は心も体も全部繋がっている。
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