第一部
第1話大切な幼馴染が2人
ボクは混合星奈。性別が変わるという奇病に生まれた時から罹ってるみたい…。偏見やら心許ない言葉等で結構苦労していたんだ…。
まあ、それは追々話していこうかな。時間もないしね…。だって…今日は寝坊しちゃったんだもん。
慌てて洗面所で髪を整え…着替えを洗濯機に放り込み自室へと駆け込…もうとした所で…
ピンポーン♪
チャイムが鳴り―次いで玄関が開く…。
「おはよう〜♪」
「うぃ〜す!」
2人が自分の家の様に入ってくる。
「ごめん、2人とも!ボク、寝坊しちゃって…」
何も考えずに2人の前にひょ◯こりはん!
「「―っ!?」」
2人が驚いた顔をしている。一人はボクの家の左隣に住む同年代の男の子で
もう一人もボクの家の右隣に住んでいて同年代の女の子で
ボク達3人は幼馴染でいつも一緒なんだ♪哲っちゃんと優愛ちゃんが居てくれたからボクは…
「星奈ちゃん、何してるのっ!?隠してっ!隠してっ!?哲也も居るんだし、哲也がガン見してるんだからねっ!!」
(もう!もう!星奈ちゃんはホントに私が付いてないと…)
「ばっ!?ガン見って…お、俺はっ―み、見てない!」
(星奈の馬鹿野郎!朝から刺激が強過ぎるだろうっ!?)
「今日は女の子なんだからちゃんとブラしてないと駄目じゃない!トランクス一枚って…」
「えっ…別に哲っちゃんになら見られても…」
「ばかやろう…そんな事言うんじゃねぇーよっ!」
(くっ…何で俺は朝から前屈みにならないといけないんだ?美少女がトランクス一枚って…朝から何のご褒美なんだよっ!?)
「とにかく、哲也は玄関の外に出ててっ!」
「わ、分かってるよ!」
「とにかく星奈ちゃんは私と部屋に行くよっ!」
優愛ちゃんに手を引かれながらボクは自室へと向かう。部屋に着くと同時に優愛ちゃんはいつもの様に勝手知ったる感じで着替えを用意してくれて、私が着替えてる間に髪を解いて整えてくれる。
「ごめんね、優愛ちゃん」
「いいからいいから…私は星奈ちゃんのお世話するの…す、好きだしね…」
「昨日撮影が長引いちゃって…」
「うん、帰り遅かったみたいだもんね」
「そうそう…お風呂入って…そのまま寝ちゃってたし…」
「はい!髪はオッケーだよ?」
「着替えもバッチリ!」
「ブラとショーツは?」
「ブラは着けたけど…トランクスじゃあ駄目かな?」
「駄目に決まってるでしょっ!?」
「ちぇ〜…着替えますか…」
「絶対にそうして!」
***
「ごめんね、哲っちゃん!待たせちゃって」
「…いいよ、別に…」
(落ち着く時間欲しかったしな…)
「そうそう…哲也は待たせてもいいのいいの!変態なんだから…」
「うぉーい!?酷くねっ!?俺に対してだけ酷くねっ!?」
「そりゃあ、哲也とはライバルになるわけだし、当たり前でしょっ?」
「っ!? 確かに…なっ」
「何のっ?」
「「内緒!!」」
「え〜〜〜」
たまに2人はこうしてボクに内緒の話をするんだ。もしかして2人とも付き合ってる?
「まあ、そんな事より急ぐぞっ、2人とも」
「うん、哲っちゃん」
「…んっ」
3人で学校へ向けて駆け出したんだ。学校はなんとか間に合いはしたんだけど、ボクのせいで朝からバタバタしてごめんね、2人とも?今度2人になにかお礼するからね…。
そんな事を考えていたらチャイムが鳴り、今日も学校生活が幕を開ける…。
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