第40話 異世界屋台を満喫しよう!

アティム大陸・ロマネスコ王国・辺境都市・シールド・マムの家


「あ!ソラシスさま、クウちゃん~お帰りなさいませ~」

「ああ、アンナちゃん。ただいまー」

「キュ!」


ゴブルの名も無き店を後にして、宿屋に帰ってきたソラシスを元気よく迎え入れたアンナちゃん。


「アンナちゃん。夜まで寝るからさ、夕食の時間になったら部屋まで夕食を運んでくれ」

「はーい!分かりました。おやすみなさいませ~」


一階のフロントでアンナちゃんと別れたソラシスは、三階の滞在している301号室に入ったのだが…


「なんか……胸騒ぎがするな…なんだ?」

取り敢えず、ソファーに座り……


ソファーに座り考え込むソラシス。


(また、ゴーン商会の雇われ冒険者たちかな…?めんどいな…)


寝込みを襲われるのを嫌ったソラシスは、ソファーから立ち上がり部屋を出た。


一階に降りたソラシスは…辺りを見渡して


「アンナちゃん!」

「あれ?ソラシスさま。いかがなさいましたか…」

「悪いね、少し急用を思い出してね…少し出てくるよ」

「はい!分かりました。お気をつけて行ってらっしゃいませ~」

「ああ、行ってきます」


クウを抱っこして宿屋を出たソラシスは…


(まぁ、買い食いをしながら…人気の少ない場所に行くかな)


「クウ!新しい味を求めて買い食いしよう!」

「キュ!!!」

ソラシスの言葉にテンションが上がったクウ!上機嫌になり…ソラシスの腕から飛び出して、ソラシスの頭の周りをクルクルと飛び回っている。


「クウは元気だな…」

クウを連れて大通りに出たソラシスは…


(人通りが多いな…それに、香ばしい匂いが辺りに漂ってるな…)


肉がじゅわ〜っと焼ける音がソラシスの所まで聞こえてきた。

「味噌の焼けるいい匂いだな…あの屋台か…」


ソラシスとクウは、屋台に向かい…

「いい匂いだな…」

「ああ、兄ちゃん!儂の味噌やきとりは絶品だぜ!一本銅貨2枚だぜ!」

「二本くれ」

「まいどー銅貨4枚なぁ!」

お金を支払い味噌やきとりを受取るソラシス。


「クウ。美味しいな…」

「キュ~♪」

「な、うまいだろ!」

店主の親父の言葉に無言で頷き、追加注文をして味噌やきとりを満足するまで、一人と一匹は食べまっくたのだった。


満足した一人と一匹は、飲み物を買って飲み、オークの肉が分厚く挟まっているパンを購入して平らげ、今はハチミツがたっぷり塗られたパンを食べている。


「クウ!次はアレを食べよう~」

「キュ~♪」


ソラシスは、甘い匂いがする屋台に向かい歩いて行く…



「おい…どんだけ食うんだよ…」

ボスからの命令で一人と一匹の監視をしている男は、目の前で繰り広げられる光景に唖然とする。自身も腹がグーっと鳴るのを我慢して監視を続けているのだった。








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