第19話 魔物の素材をギルドに売ろう②

アティム大陸・ロマネスコ王国・辺境都市・シールド・冒険者ギルド・素材売り場


ソラシスは、カウンターの前まで進み…

「魔物の素材を売りたいんだが…」

ギルド職員のオッサンは、一瞬クウに驚くも…

「ああ、カウンターの上に出してくれや…」

(ごついオッサンだな)


「数が多いんだが…」

「おう!裏に回ってくれや…荷物持ちの連中には二番倉庫に来るように伝えてくれ」

「荷物持ちはいないが……?」

「おう…そうか、なら儂に付いてきてくれ」


(慣れているのか…対応が早いな…できるオッサンだな)


ソラシスはゴルドたちの方に振り向き

「お前たちは…どうするんだ?買取りに付いてくるのか?」

「そうだなぁ…オレだけ残って買取り後に、オススメの宿と武器屋を案内するぜ!お前たちは先に宿に戻って休んでくれ…」


ゴルドの言葉に頷く森の盾のメンバーたち。


ローズ、クマキチ、ミントに今回の件で改めてお礼を言われ…ソラシスは三人と別れたのだ。ミントは…少し残りたそうにしていたが…


ギルド職員のオッサンに付いて行き建物内を移動するソラシスとゴルド。


(冒険者ギルドって広いんだな…ぱっと見…高校の学校よりもデカそうだなぁ~)


「おう!着いたぜ…この二番の扉に入って魔物の素材を出してくれやぁ」


(へぇ~物流センターだな。前世で用事で何度か行ったことがあるが、その物流センターよりも…デカいな…)


ソラシスとゴルドは、オッサンが開けた扉の中へ入って行った。


「広いなぁ~…それに寒いな…」

ソラシスの言葉にゴルドも頷いていた。


(学校の体育館…体育館サイズの冷蔵庫だな)


二番倉庫内では、10名ほどの職員が働いていた。


「当たり前だろ!素材の鮮度を保つためだぞ…坊主、目の前の低いテーブルに素材を出してくれやぁ…」


(解体は手数料かかるらしいからな…まぁ、少しまとまったお金を持っときたいから、オーク50体分出そうかな…フルティンは自分で解体しないと赤字になるな…)


ソラシスはオッサンに言われた場所に次々とオークの死体を出していった…


「おいおいおいおい!待て待て待て待て…」

何故か焦っているオッサンとギルド職員たち。

「どうした?オッサン…」

「まだ…出すのか…このオークの死体の鮮度と数…まさか!?坊主が指にはめているのは…」

オッサンの言葉を遮り答えるソラシス。

「この指輪のことか?…この指輪は祖母の形見だよ…性能は秘密だが、便利で重宝している」


オッサンは…何か聞きたそうな顔を一瞬していたが…

「おう。形見か…大事にしろよ…」


オッサンの言葉は、それだけだった。




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