第18話 魔物の素材をギルドに売ろう①
アティム大陸・ロマネスコ王国・辺境都市・シールド・冒険者ギルド・素材売り場
森の盾のメンバーたちに案内され素材売り場に到着したソラシス。
ギルド職員のリリーは、ソラシスのギルドカード発行の為、この場を離れている。
シンも孤児院に用事があるらしくギルドを後にしている。
「ソラシス、ここが素材売り場だぜ」
(役所に似てるな…前世の役所より職員の人数は遥かに多いがな…)
ソラシスは前世の役所に似ている素材売り場を眺めていた…
「お兄さん~どうしたん?」
ミントが横に来てソラシスに声を掛けながら…クウの頭をモフモフしている…
その顔は…とても幸せそうであった。
「どこに…素材を出すんだ?」
「ソラシス、素材が多い場合は職員に声を掛けて裏に移動するんだぜ…オレたちは使ったことはないが…」
「使ったことがない?お前たちはランクBの冒険者なんだろ……?」
(ゴルドたちは、商人の護衛とか森の調査に特化した冒険者なのかな……?)
「あのな…お前には『指輪』が有るだろ…オレたちのパーティーにも、クマキチが背負っている収納リュックは有るが…オーク一体入れたら満タンになるぞ…収納系のアイテムは高いんだよ…ランクBの俺たちでも収納リュック一つ買うのがやっとだぜ…」
クマキチが、くるっとまわって背中に背負っているリュックをソラシスに見せてくれた。
(へぇ~普通のリュックだと思って鑑定してなかったな…)
ソラシスは鑑定を発動した。
鑑定
茶色い収納リュック
Dランク
200キロまで収納可能
(なるほど…これでDランクだと収納系のアイテムは激レアなんだろうな…ランクが低くても高いのは数が少ない影響かな…)
「そうね…お店や市場でも見かけないわね…それに高いのよ~」
「ソラシス、ローズの言った通りだぜ…」
ゴルドとローズの二人は渋い顔をしている。
デカい魔物を倒して運ぶのは冒険者たちの悩みの種なのである…
「なるほど…大変なんだな……」
「荷物持ちを雇うにも金がかかるしな…変な奴を雇ったりしたら最悪だぜ…」
更にゴルドの顔が渋くなっている…
「そうね…素材の持ち逃げとか襲ってくる奴もいたわよ…」
ローズの言葉に頷く森の盾のメンバーたち。
「俺も素材を奪われないように気を付けるか…」
ソラシスがボソッと発した言葉に激しく同意して何度も頷く森の盾のメンバーたち…彼らにしてみれば、ソラシスがブチ切れて街の中で暴れられたら…そこにクウが加わったら…想像しただけで足が震えていた。
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