第8話 黒いブタは美味しいらしい
アティム大陸・どの国の領土にも属さない無主地・古き魔境の森
ナーシィーの実をたらふく食べて、ハイテンションのクウは現在ソラシスを背中に乗せて、西へ向かい空を爆走している。
ソラシスは地上を眺めていた・・・・・。
「魔物が多いな・・・・・特にゴブリン・・・・・。うん?アレは・・・」
ソラシスの瞳が見たことが無い魔物を捉えた。
「クウ!飛ぶスピードを落として、ゆっくり飛んでくれ!」
「キュー!」
ソラシスの言葉に飛ぶスピードを落として、ゆっくりと飛ぶクウ!
あの黒い奴は何だろう?周りに普通のオークがいっぱい居るから、上位種かぁ?
それともオークキングかな・・・まぁ鑑定してみるか。
ソラシスは黒いオークに鑑定を使用した。
鑑定
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【名前】なし
【種族】オーク族
【身分】王
【性別】オス
【年齢】10
【階位】B
【レベル】110
【ライフ】15000/15000
【魔力】300/300
【スタミナ】A
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【魔法】
なし
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【スキル】
【身体強化】レベル6
【斧使い】レベル5
【雄叫び】レベル5
【人語理解】レベル1
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【特殊スキル】
【絶倫】レベル8
【覇気】レベル・なし
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【称号】
【オークの王様】
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なるほどねぇ~あの黒いデカイのがオークキングなのね!
やっぱり普通のオークよりも美味いのかな?
そういえば、日本でも黒豚って居たよな。
かごしま黒豚ってのが美味しいと同僚が言ってたよな。
・・・・・・・・・・よし!ヤルかぁ!!!
ソラシスは時空の指輪から火縄銃を取り出し銃口をオークキングに向けたが
「そういえば、俺って風の魔弾しか作ってないな・・・よし!オークキングには悪いが実験に付き合ってもらおう!頑丈そうな体格をしてるしな。」
このソラシスの思い付きが、オークキングに初めての恐怖と絶望を感じさせるのだった。
ソラシスは、水・火・土・光の四つの魔弾を製造した。
込めた魔力は1から10000までと様々な威力の魔弾を用意した。
ソラシスは、威力の弱い順に魔弾をオークキングに向けて撃っていった。
オークキングは、自身の身体に違和感を感じたのか、魔弾が当てられた箇所を何度も何度も確認したが、キズ一つ無く不思議がっていたのだ。
「やっぱり1から10までの魔弾は、オークキングに効いてないな。」
ボソッと言葉が出てしまったソラシス。
そして、ソラシスは再び火縄銃の銃口をオークキングに合わせ魔弾の威力を確かめるために胴体や頭ではなく右肩を狙い引き金を引くのだった。
彼(オークキング)は、自身の部下(軍勢)を眺めていた。
多くの他種族のメスを攫い孕ませ種族を増やしていった。
だが・・・・・まだまだ足りない。全然まったく足りない。
自分がもっともっと強くなるために種族を繁栄させる為に!!!
だが・・・種族を増やしたのは良いがメスが足りずに最近ではストレスが溜まっている部下同士がメスを巡って 争い殺し合いが頻発していたのだ。
彼(オークキング)は、部下たちの殺し合いを見てメスの確保を目指し行動を起こす事を決めたのだ。
彼(オークキング)は、集めた軍勢を眺めていた。メスを求めて森から出ることを決意したのだ。
それは、突然の痛みだった。
「ブモォー!!!」
オークキングは少し前から違和感を感じていたが自身にキズ一つ無いので無視することにしたのだ。だが今回は違う・・・右肩に激痛が走ったのだ。
慌てて右肩を見ると右肩から血がドバドバと流れ出ていたのだ・・・・・。
オークキングは周りを見渡すが、誰が自身を攻撃してきたか分からずに混乱した。
部下のオークたちも同じく突然の王の怪我に困惑したのだ。
そして、次から次へと体中に痛みが走りオークキングはその場に倒れたのだ。
オークキングは倒れた拍子に見てしまったのだ、
自分を攻撃していた存在が何かを・・・純白のドラゴンを・・・白い死神を
オークキングはパニックに陥り・・・
「ブモォーーー!!!!!!」
そう叫び・・・・・走り出したのだ。
逃げたい逃げたい逃げたい逃げないと殺される!!!
オークキングは恥も外聞も捨てて・・・
恐怖のあまり糞尿を垂れ流しつつ走るのだった。生き残るために・・・
オークキングの混乱は部下のオークたちにも伝染して集団パニックになり
オークキングの走って行った方を目指してオークたちも走るのだった。
そして始まる謎のスタンビード!!!
300魔力を込めた魔弾で右肩が貫通したか・・・・・。
くそぉ!逃げやがった!!!
「クウ!あの黒いオークを追ってくれー」
「キュー!」
クウは凄まじいスピードでオークキングを追跡したのだ。
クウは僅か数分でオークキングに追いついた。
「クウ!スピードを落とせ!」
ソラシスの指示に素早く飛ぶスピードを落としたクウ
ソラシスは火縄銃の銃口をオークキングの頭に合わせ
「くたばれ」
そうボソッと口にして引き金を引いたのだ。
タスケテクレ
「ブモォーーー!!!!!!」
それが王の最後の叫び声だった。
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