第245話 真名決定
ならば名前をつけてもらえばいい、と言えば簡単だが、『名付け』には相応の代価が必要になる。魔の者達には必要不可欠な『魔力』だ。
「魔力に関しては、魔王さまより頂いた力を分ければ良いだけ。そのために力を下さったのだ」
なるほど。準備はできている、と。残りは“どういう名前を付けるか”だ。ゼスはそこで悩んでいるようだ。
「そのままリリカでいてほしいが、しかしそれでは……うーむ……」
言葉がつまってしまった。
私も何か良い案が浮かべばいいが、すぐには出てこない。
しかしふと、ゼスが真名を名乗った時の事を思い出した。
「だったら、ゼスが本当の名前を名乗る前に、隠していた部分。あそこを私に分けてくれない? 『リリカ・ギギ・ホロヴウウ』。これなんてどう?」
「じゃったら、この際じゃからアーウェント姓も頂こう。『リリカ・アーウェント・ギギ・ホロヴウウ』じゃ。これでどうじゃ?」
「これで決定、だね」
という訳で、私の真名が決まった。
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