第225話 墜ちた剣聖の実力
「んー……仕方ないか」
眉間にシワを寄せて、私は少し苦い顔をする。
そして
キンッ!
私は素早く右手を動かして腰の後ろのショートソードを抜き、手首を返して横薙ぎに振るった。
当然目の前にあるのは、突きつけられたロングソード。騎士団員たちが私に向けたロングソードを、横から切り飛ばしたのだ。
ロングソードが中ほどから真っ二つに斬られ、切っ先が床に落ちる。乾いた鉄の音が響くと、何が起こったのか彼らはようやく理解できたようだ。
「へっ? ……ひ、ひいっ……」
彼ら3人は驚きに目をむき、斬られたロングソードを、ある者は引っ込めある者は取り落とし、後ずさりした。
「騎士団支給の剣だけど、あまり良い品質の剣じゃないわね。後で良いモノを買いなさい」
そう私は声をかけ、ショートソードを腰に戻した。
圧倒的な実力差を見せつけられたのだから、彼らも納得せざるを得ない。手に負えないとわかり、私がその場を後にするのを見送ってくれた。
「さて、仕方ないから帰ろうか」
まだカーテンを買ってないが、この場は帰るが得策だろう。寝間着だけ持って帰る事にした。
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