第201話 人が吸血鬼になる方法

「どうして、そんな計画的に物事を進めたの? なぜ私と戦ったの?」

 私がゼスに問いを投げかけると、ゼスは質問で返してきた。



「それに答える前に質問じゃ。リリカよ、おぬし睡眠は?」

 なんだろう? 不躾に。

「あんな事をしたんだよ? 眠れなくもなるじゃない」

 質問はさらに続く。

「ではリリカよ。食事はどうした? ちゃんと食べておるか?」

 ん? 何か違和感が。

「そりゃ……あんな状況で、水すら飲めなかったわ。それがどうしたの?」


 うんうんとうなずくゼス。いったい何の質問なのか、意味がわからない。何があるのか、その真意がまったく不明だ。だが、なんとなくの違和感があるのも確かだ。


「では問いに答えよう。リリカよ、人が吸血鬼になる方法は知っておるか?」

 ずいぶんと唐突だ。

「ええと、吸血鬼に血を吸われると、アンデッド化するのはわかっているわ」

 さらにゼスが口を開く。

「実は、人が吸血鬼になる方法はもうひとつある。それは、じゃ」


 えっ?

 一気に体内の血が冷える感覚になった。

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