第200話 真名
「じゃあ、『ゼス』って名前はウソなんだ……」
私がポロリとこぼすと、それには即座にゼスが反応する。
「んー。まるっきりウソ、という訳でもない。『ゼスという名前である』事は正しい。ただ、正確ではないという事じゃ」
正確ではない? ん? どういう意味だろう。ちょっと真意がわからなかった。
「ワシの正確な真の名前は、『ゼス・マーブルグ・ギギ・グエント・ホロヴウウ』じゃ。ちょっとややこしいから、ゼスと呼んで欲しいのじゃ」
また長い名前である。
つまり事の真相はこうだ。
ゼスはその真名の一部を隠して名乗り、私に首を落とされて仮の死の状態となって封印されたが、真名を正確に記して封印されてなかったから復活できた。
という事だ。
ここまで地図を描いていたとなると、かなり用意周到に計画していた事になる。
しかしまだ疑問が残る。
なぜゼスは真名を隠して私に近づいたのか? 封印される危険性もあったにも関わらず、なぜ私と戦ったのか?
その疑問をぶつけてみる事にした。
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