第189話 地下墓地
私はおぼつかない足取りで、地下に下がる階段を降りて行く。
「こんな所があったんだ……」
そして、身長ほども下に降りた所で、少し開けた空き地に出る。とりあえず何も無い場所だ。
「ここは……?」
私の問いに、団長が答える。
「ここはな、何かがあった時のために確保しておいた、地下墓地だ」
地下墓地。こんな所に私を連れてきて、何の事だろう。
「ここに、ゼスが眠っている」
「……え?」
団長の言葉に、私は反応しきれなかった。ここにゼスがいる? どういう意味か?
団長が何も無い地面を指差す。そこには何も無いと思っていたが、小さな石碑が置いてあった。その石碑に掘られていた言葉は、
『ゼス・マーブルグ・グエント 封印』
だった。
「は?」
我が目を疑った。ここにゼスの遺骸を埋めたのか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます