第159話 服購入

 そんな訳で着てみる事に。

 形式的にはいわゆる“トラディショナル”な服装の形なのだが、いかんせん派手な原色をちりばめてある服なので、柄の上に柄を着る形になる。これはオシャレ上級者でも難しい合わせ方だぞ。


 試着して、とりあえずゼスに見せてみる。オーソドックスなプリーツスカートに、少し丈の短いジャケットというスタイルだ。

「ふむふむ。これは服に着られておるのぅ。さてはて……」

 やはりゼスも困っている。なにやら思案をしてると思ったら、おもむろに動き出してラックから茶色・無地のジャケットを取り出した。

「次はこれを着てみよ。おそらく良いはずじゃ」


 そんな訳でジャケットだけ交換だ。これを変えただけで、良くなるものなのか?

「とりあえずこんな感じだけど?」

「ふむふむ。良いではないかぇ」

 姿見で全身を見てみると、確かに落ち着いた感じに見える。スカートの柄を打ち消すような無地のジャケットなので、うまい具合にバランスが取れている。


「うむ。やはり良き。リリカよ、これを買って行こうぞ」

 ワンポイントで柄物を配置するのは、私としても悪くない。少しオシャレな場所に行くなら、このくらいはいいかも。

「じゃあ、これにしましょ。すいませーん、お会計をー」

 という訳で、購入である。

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