第129話 今夜の晩ご飯
今夜の晩ご飯は、燻製肉を小さめの角切りにして炒めて脂を出させ、一緒に角切りのパンを炒めてその美味しい脂をパンに吸わせ、一緒に食べるという食事に。
燻製肉の煙い香りに程よく旨味が乗った脂。これが何とも言えず美味しくて、追加で作ったマッシュポテトもおかわりしてしまうほど。
もちろん、作ったのはゼスだ。この吸血鬼、確実に私の胃袋を掴みにかかってきている。
「うむ。良き食いっぷり。あっぱれじゃ!」
いや、そんな風な褒め方をされても、あまり嬉しくはない。
しかし“月のもの”はようやく収まって、食欲も出てきた。ここぞとばかりに食べる私である。
かたやゼスは、マッシュポテトに燻製肉を乗せ、それを葉物野菜で包んで食べている。なんとも優雅な食べ方をしている。こういう所で、育ちの差が出てくるのは否めない。
「むふふ。我ながら良き食事よの。食卓を囲んで食べるは、至極喜ばしい事よ」
おそらく、これでワインとかがあれば、また様になっていただろう。しかしここはジュースで我慢してもらおう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます