第13話 一本の山

 そんな試合を見ていた他の団員も、我も我もと対人戦を申し込んできた。もちろん私の体力には余裕があったので、引き受ける事に。


 まあ、一番下の後輩に拒否権など無いに等しいのだから、すべて受けるしか選択肢は無いのだが。


一本

一本

一本


 そうして勝利の山が築かれて、ほとんどの先輩団員は私に一本を取られてしまった。


「なんだよー! 今度の新人、強いじゃねぇかー! 聞いてねぇーよー!」

 そんな不満を訴えた所で誰も助けに入る訳も無く、結果として私はほとんどの先輩団員に勝ってしまった。それも体力に余裕を残して。

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