第38話 水着審査

「では、水着審査を始めますわ! さあ、アルヴェリュード様、こちらに着替えてください!!」


 ミャジュギーナさんが、透明なブーメランパンツのようなものを差し出してきた。


「えっ!? これが水着ですか!?」


「はい、その通りですわ!」


「透明ですよ!?」


「ええ、透明ですわよ!!」


「なぜこんなものを着せようとするんですか!?」


「水着に覆われた時の珍者ちんしゃ様の珍者ちんしゃが、どのようになっているのか非常に気になるからですわ!!」


「へ、変態だぁぁぁぁぁっ!?」


「しょ~しょしょしょっ! 確かに変態だな!!」

「これは変態だね、いちょ~」

「変態であります!!」

「ぱね~! ぱね~! ぱね~! ぱね~! ぱね~!」

「こいつは変態だぜうす!」

「「間違いなく変態であるもっち」」

「ああ、こいつは変態だなほしっ!」


「ワ、ワタクシは変態ではありませんわよ! ただ、水着使いとして、水着の下がどうなっているのか知りたいだけですわ!!」


「いや、これは変態でしょ!?」


「ええ、これは変態っすわ~」

「まったくっしょ~」

「変態で間違いないわねでやんす~」

「うん、変態ねでやす~」


「お姉様方まで、何をおっしゃるのですか!? ワタクシは変態ではありませんわよ!!」


 いや、変態だろ。



「それで、どうしますの!? 水着審査を受けますの!?」


「えっ!? それは……」


「親父殿、これは受けるしかないですだぜ!!」

「そうだぜだぜ! アレを着るだけで、雌が手に入るんだぜだぜ!!」

「やるしかありませんせんよ、お父様!!」


「ええ……」


「さあ、着替えるですだぜ!!」


「いや、それは帰ってからにしろピピョーン」


「そうねでやんす~」

「新居に行きましょうねでやす~」


「あの家って、まだ使って良いのか?」


「うむ、しばらくの間は、使用しても良いそうだピピョーン」


「そうなのか。では、帰ろうか」



 自室に戻って来た。


「あれ? ベッドが大きくなっているぞ」


「これから必要であろうから取り返させたのだピピョーン」


「そ、そうなのか……」


「では、年寄りは退散するとしようピピョーン」


 マスターじいさんマスターが去って行った。



「さあ、アルヴェリュード様、着替えてください!!」


「親父殿、やるですだぜ!!」

「親父、やろうだぜだぜ!!」

「お父様、やりましょうしょう!!」


「はいはい、分かったよ! 着替えれば良いんだろ、着替えれば!!」



 透明なブーメランパンツのようなものに着替えた。


「ほら、着替えましたよ! どうですか!?」


「えっ!? アルヴェリュードって、女性だったのっすわ~!?」


「いや、男ですよ」


「えっ、でも、珍者ちんしゃ珍者ちんしゃがないっしょ~」


「ああ、言ってませんでしたね。こいつらがそれなんですよ」


「ええっ!? 珍者ちんしゃ珍者ちんしゃが小人になるのでやんす~!?」


「さすがは珍者ちんしゃ、変わったことができるのねでやす~」


「元に戻すことはできませんの!?」


「できますよ」


「ならば、元に戻してください! 珍者ちんしゃ珍者ちんしゃが見れないのでは意味がありませんわ!!」


「やっぱり変態じゃないですか!?」


「変態ではありませんわ!!」


「しょ~しょしょしょっ! いや、これは変態だな!!」

「うん、間違いなく変態だね、いちょ~」

「見事なまでの変態であります!!」

「ぱねぱねぱねぱねぱね~、という感じの変態ですね、ぱね~」

「こいつはすさまじい変態だぜうす!」

「「これは確実に変態であるもっち」」

「変態だなほしっ!」


「違いますわ! 水着使いとして、知っておく必要があるだけですわ! さあ、戻してください!!」


「じゃあ、やるだぜだぜ!」

「はい、そうしましょうしょう」


「ええ、そうしてください!」



 ガギアキースセギトたちが元に戻った。


「な、なんという雄々しさ!? あれが珍者ちんしゃ珍者ちんしゃですの!?」


「うわぁ、すごいっすわ~」

「これは見事な珍者ちんしゃ珍者ちんしゃっしょ~」

「あれがこれから私にでやんす~!?」

「す、すごすぎるわでやす~!?」


「うぐぐぐぐ…… ここ狭いだぜだぜ!!」

「ロッドソード、どうにかしてくださいさい!!」

「了解ですだぜ! うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」


「おい、何やってんだよ!? うわっ!?」


 ロッドソードが水着を破壊した。


「ワ、ワタクシの水着が破壊されたというのですか!?」


「これで俺たちの勝ちだぜだぜ!!」

「さあ、私たちのものになってもらいますますよ!!」


「はい、ワタクシの負けですわ…… アルヴェリュード様の妻になりますわ……」


 ミャジュギーナがそう言って、膝を突いた。


「やりましたしたね!!」

「大勝利ですだぜ!!」


 あれ?

 水着審査って、こういうものだっけ?



「おめでとうっすわ~」

「見事な勝利っしょ~」


「それはどうも」


「では、使命を果たしましょうでやんす~」

「そうしましょうでやす~」


「えっ!? 本当にそんなことするのですか!?」


「当然っすわ~」

「さあ、血を残しましょうっしょ~」


「親父殿、やってやろうですだぜ!! アオォォォォォォォンッ!!!」

「ああ、やろうだぜだぜ!! ウオォォォォォォォンッ!!!」

「やりましょうしょう!! オオォォォォォォォンッ!!!」


 ええええええええええええええええええええっ!?

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