第28話 おかえり、息子たち
『特殊能力』
『語尾におまけが付くことがある能力 通訳翻訳機能も付いてます!』
『珍事に出くわしやすくなる能力』
『非常識耐性』
『大げさなリアクションを取ってしまうかもしれない能力』
『ツッコミをしてしまうかもしれない能力』
『ガギアキースセギト』
『食欲減退一発ギャグ』
『回復アイテムは別腹なのよ!』
『ハラパンサンダーンバラガード』
とステータスウィンドウに書いてあった。
「なんか変なの、いっぱいある!? なんなんだよ、これは!?」
「何って、アルアルの特殊能力だろほしっ!」
「俺、いつの間に、こんなもの身に付けたんだ!?」
「それも、どこかに書いてあるはずだぜほしっ!」
「どこにあるんだよ!?」
「さあな、知りたいなら探してみなほしっ!」
使いにくいステータスウィンドウだな!!
「この能力って、どんな効果があるんだぜだぜか?」
「能力名のところを押すと、詳細が表示されるぜほしっ!」
「そうなのか。では、やってみよう」
『ガギアキースセギト』と書かれているところを押してみた。
「ふむ、あそこが意志を持つようになる能力なのか」
「私たちのことも書いてありますますね」
「おっ、俺たちに『人化する能力』ってのがあるだぜだぜ!」
「本当だ! よし、こいつの詳細も見てみよう!」
能力名を押してみた。
「ふむ、名前通り、人型になる能力なのか」
「使い方も書いてあるですだぜ!」
「三人一緒に『人型になりたい』もしくは『元に戻りたい』と思えば良いみたいですですね」
「前やった時は、タイミングが合わなかったのかな?」
「多分そうなのでしょうしょう」
「じゃあ、やってみようだぜだぜ!」
「うむ、では、いくですだぜ!」
ガギアキースセギトたちが白い光に包まれ、消えた。
「おおっ、股のところから懐かしい感覚がするぞ!!」
「どうやら無事に戻れたようですだぜ!」
「親父、ただいまだぜだぜ!」
「ただいま帰りましたした」
「ああ、おかえり、みんな!」
「しょ~しょしょしょっ! おめでとう、アル坊!!」
「おめでとう、アルぴょん! いちょ~」
「アル殿、おめでとうであります!」
「おめでとうございます、アルヴェさん、ぱね~」
「「最強
「アルアル、おめでとうだぜほしっ!」
「ありがとう、みんな!」
ああ、良かった!
これで女性とオツキアイすることができるぞ!!
「ぱね~さんたちの戦いはこれからです! 完! ぱね~」
「何言ってんだよ、パネェザキ!?」
「なんかそんな言葉が思い浮かびました、ぱね~」
「ええっ!? 訳が分からないぞ!? まだ終わらないからな!?」
「親父、他の能力も見てみようだぜだぜ!」
「ああ、そうだな」
まずは語尾におまけが付くヤツから見てみようか。
能力名を押してみた。
「ふむ、名前通りの能力みたいですだぜ」
「マスターじいさんマスターが『ピピョーン』って言っていたのは、こいつのせいなのだぜだぜか?」
「そのようですですね」
「しょ~しょしょしょっ! 変な口癖じゃなかったのか!!」
「変人ではなかったんだね、いちょ~」
「良かったであります!」
「まったくですね、ぱね~」
マスターじいさんマスターは、そう思われていたのか。
まあ、あれでは仕方ないけどな。
『珍事に出くわしやすくなる能力』と書かれているところを押してみた。
「これも名前通りみたいだな」
「では、これからも奇妙キテレツなことが起こり続けるのですね、ぱね~」
「面白そうだぜだぜ!」
俺は頭が痛いよ。
『非常識耐性』と書かれているところを押してみた。
「非常識なことが起こっても、動揺しづらくなる能力か」
「お父様には必要そうな能力ですですね」
「そうだな」
『大げさなリアクションを取ってしまうかもしれない能力』と『ツッコミをしてしまうかもしれない能力』と書かれているところを押してみた。
「このふたつも名前通りみたいですだぜ」
「非常識なことが起こっても動じないけど、大げさなリアクションとツッコミはしてしまうってことか」
「面白い能力ですね。アルヴェさんはエンターテイナーに向いているのかもしれませんね、ぱね~」
「まあ、確かに、そうかもしれないな」
『食欲減退一発ギャグ』は、マスターじいさんマスターが言っていた通りのものみたいだな。
『回復アイテムは別腹なのよ!』と書かれているところを押してみた。
『回復アイテムを多く食べられるようになる能力。消化吸収の速度も速くなる』
『レベル:おーっほほほっ』
という文章が表示された。
「なんだこのレベルって!? 『おーっほほほっ』って、どういうこと!?」
「その部分を押してみたらどうだぜだぜか?」
「そうだな。やってみよう」
押してみた。
「何も出ないな。どういうことなんだ?」
「レベルってことは、高低の度合いなんだろうほしっ!」
「『おーっほほほっ』って、どのくらいの高さなんだ?」
「そこは、よく分からないぜほしっ!」
「そうか」
『ハラパンサンダーンバラガード』と書かれているところを押してみた。
『腹を守る能力。攻撃に強くなり、満腹時でも動ける』
『レベル:ハラはらハラ』
という文章が表示された。
「これにもレベルがあるな」
「この『ハラはらハラ』というのも高低の度合いなんだろうが、どの程度なのかは分からないなほしっ!」
「そうなのか」
本当に使いにくいステータスウィンドウだな!!
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