第23話 ステータスウィンドウアンケート?

 通路を進んで行くと、また広間があった。


 そこには、ペンと紙のようなものが置いてある長机のようなものがあった。


 なんだあれは?


 とりあえず、見てみるか。



 紙には『ステータスウィンドウアンケート』と書いてあった。


「アンケート? これに答えなきゃいけないのかな?」


「しょ~しょしょしょっ! そうかもしれんな」


「とりあえず、見てみたら? いちょ~」


「そうだな」



「ええと『当てはまると思うものの番号に×の気分の〇を付けてください。△の気分の〇でも妥協してあげます』だと!?」


 なんじゃそりゃぁっ!?


「×の気分の〇って、何!? これはどういうことなんだよ!?」


「ぱね~、ぱねぱねぱね、ぱねぱ~~ねっ、ぱねぱね~~~っ!!!!!」


「日本語使えよ、パネェザキ!?」


「仕方ないですねぇ。とりあえず、お腹がすきました、ぱね~」


「ええっ!? パネェザキって、食事がいるのか!?」


「はい、必要です、ぱね~」


「ええ…… どこに腹があるんだよ?」


「さあ? それは不明です、ぱね~」


「なら、どうやって食べるんだよ?」


「食べ物を羽根で包むと食べることができます、ぱね~」


「訳が分からなさすぎる……」


「まあ、とにかく、何か食べましょう、ぱね~」


「分かったよ」


 携帯食のクッキーを出し、パネェザキの羽根の上に置いた。


 すると、突然クッキーが消えた。


「これで食べたことになるのか?」


「はい、そうですよ。腹が満たされました、ぱね~」


「そうなのか……」


 本当に訳が分からないな……


 まあ、気にしても仕方ないか。


 あっ、そうだ。

 ついでに、俺も食べよう。



 では、アンケートを見てみるか。


 『どのような姿のステータスウィンドウが良いですか?』


 『1 美幼女』

 『2 美少女』

 『3 美女』

 『4 スタイル抜群超美女』

 『5 ドカーンずばばばーんチュドーンぼかーん』

 『6 ズババぼじょじょプペペにゅほほモヒョヒョうにょにょ』

 『7 おじさん人魚』


 と書いてあった。


「5と6は、どういうことだよ!?」


「ぱね~、ぱね~ということですね、ぱね~」


「どういうことだよ!?」


「訳が分からないということですよ、ぱね~」


「最初から、そう言え!」



「親父、どれにするんだぜだぜか?」


「これは、4で良いだろ」


 4に〇を付けた。


「それが×の気分の〇なのだぜだぜか?」


「いや、それは分からん。適当に〇を付けただけだぞ」


「それで良いのでしょうかね? ぱね~」


「まあ、いいんじゃないか?」



 『ステータスウィンドウは、どのような性格であるべきだと思いますか?』


 『1 ウソつき』

 『2 自己中心的』

 『3 頑固』

 『4 めんどくさい』

 『5 圧倒的根暗』

 『6 嗜虐しぎゃく的』

 『7 素直でがんばり屋でむっつりすけべでド変態で露出狂』


 と書いてあった。


「ろくな性格ないな!? これは7で良いか」



 『ステータスウィンドウに最もふさわしいポジションは、どれだと思いますか?』


 『1 ザコ敵』

 『2 序盤のボス』

 『3 最初は味方だが、そのうち裏切る』

 『4 中ボス』

 『5 黒幕』

 『6 敵の親玉』

 『7 風見鶏かざみどり


 と書いてあった。


「なんで敵ばかりなんだよ!?」


「ステータスウィンドウって、味方じゃないのだぜだぜか!?」


「いや、味方だろ!?」



「親父殿、どれにするですだぜか?」


「うーん、対処が簡単そうな1で良いかな」


「そうですですね。素早く倒してしまえば良いだけですですからね」



 『ステータスウィンドウと一緒にやってみたいことは、なんですか?』


 『1 茶を飲む』

 『2 高度な頭脳戦』

 『3 夕方の海辺で殴り合い』

 『4 大食い対決』

 『5 超激しすぎる銃撃戦』

 『6 一騎打ち』

 『7 電流爆破毒ガス火炎放射デスマッチ』


 と書いてあった。


「過激なのあるなぁ。これは1で良いかな」


「ステータスウィンドウって、茶を飲むのだぜだぜか?」


「それは…… どうなんだろうな?」


 パネェザキが食事をするくらいだから、飲むのかもしれないな。



 『ステータスウィンドウへの報酬は、どうしますか?』


 『1 貴様に払う気などない! タダ働きだ!!』

 『2 時給百ジィアカ』

 『3 日給千ジィアカ』

 『4 月給二〇万ジィアカ』

 『5 年給百億ジィアカ』

 『6 百年給一ジィアカ』

 『7 一回百ジィアカ』


 と書いてあった。


「ステータスウィンドウって、報酬がいるのか!?」


「1なら必要ありませんせんよ」


「ええ~、でもなぁ、それはちょっと心が痛むよな……」


「では、5にしましょう、ぱね~」


「こんな額、払えないっての!?」


「しょ~しょしょしょっ! ならば、6だ!」


「百年給って、なんなんだ!? 百年に一回、報酬を払うのか!?」


「そうなんじゃないだぜだぜか?」


「こんなのタダ働きと同じだろ! 却下だな!」


「なら、どれにするですだぜか?」


「うーん、7で良いかな」



 『ステータスウィンドウに表示して欲しいものは、なんですか?』


 『1 使えないクーポン券』

 『2 大量の虫』

 『3 さまざまな生物のうん〇』

 『4 珍しい鼻毛』

 『5 大量にたまった耳垢みみあか

 『6 すさまじくつまらない一発ギャグ』

 『7 お得じゃないお得情報』


 と書いてあった。


「なんだよ、これは!? どれもいらないぞ!?」


「そうですですね」


「これは1が無難だと思うであります」


「そうだな。1にしておこう」



「これで終わりみたいだな…… うわっ!?」


 突然、アンケート用紙が発火した。


 そして、そのまま燃え尽きてしまった。


 なんなんだよ、これは!?


「お父様、また紙が現れましたしたよ」


「何か書いてあるですだぜ」


「どれ? 『ご協力ありがとうございました。このアンケートに意味はありません。時間を無駄にした気分はどうですか?』だと!?」


 なんじゃこりゃぁっ!?

 腹立たしすぎるぞ!?


 これ、わななんじゃないか!?

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