第16話 新種を発見?
「こいつも買い取ってもらえるのか?」
「うむ、もらえるぞピピョーン」
「なら、拾っておくか」
ウトウトを袋に入れた。
「お父様、何かが落ちましたしたよ」
「ん? なんだこの黒い粒は?」
オオコンドリが落とした白い粒を、黒くしたような感じだな。
「もしかして、これも回復アイテムなのか?」
「うむ、その通りだピピョーン」
「これはうまいのだぜだぜか?」
「これも
「なら、あとで食べてみようだぜだぜ」
「なんでそうなるんだよ?」
「うまくても、
「はいはい、分かったよ」
「さあ、そろそろ先に進むぞピピョーン」
「了解ですだぜ」
「「うぴょーっぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょっ!!!!!」」
「「もひょーっひょひょひょひょひょひょひょひょひょひょっ!!!!!」」
「なんか変な笑い声が聞こえるな」
「はい、これはなんでしょうしょうか?」
「ハモノではないのですだぜか?」
「ここに、このようなハモノがいるなんて聞いたことがないピピョーン」
「なら、人間が騒いでいるのか?」
「かもしれんなピピョーン」
「気になるから、ちょっと見に行ってみようだぜだぜ」
「ええ~、危険じゃないか? 変態かもしれないぞ」
「まあ、いいじゃないだぜだぜか!」
「仕方ないなぁ。少し見るだけだぞ」
人間の手足が生えたアジの開きの干物のようなもの、赤い花柄の着物のようなもの、パイナップルのような果物、空の茶色いダンボール箱が、笑いながら円を描くように移動していた。
踊っているようにも見える。
「あれはハモノか?」
「見た目は、干物、着物、果物、箱物ですだぜ」
「まあ、確かにそうだな」
「なんだあやつらはピピョーン? あんなハモノ見たことないぞピピョーン」
「そうなのか? なら、新種のハモノなのだろうか?」
「そうかもしれんなピピョーン。むっ、あれはピピョーン」
「どうしたんだ、マスターじいさんマスター?」
「あやつら、キバウツワの周囲を回っておるぞピピョーン」
「えっ?」
地面に小さい消火器のような何かが置いてあった。
「あの赤いのが、キバウツワなのか?」
「そうだピピョーン」
「そうなんだ」
まったく植物に見えないな!
「むむっ、これは人間ちゃんの熱いパッションを感じるヒモモモッ!!」
「人間ちゃんの熱い視線も感じるような気がするようなしないような気もするキモモモッ!!」
新種のハモノと思われる連中の方から、声が聞こえてきた。
えっ!?
見つかってしまった!?
あと、熱いパッションって、どういうこと!?
「いや、待てクダモモッ! それはおそらく気のせいだろうクダモモッ!!」
「そうだなハコモモッ! それはおそらく気のようなギョのせいだろうハコモモッ!!」
新種のハモノと思われる連中の方から、先程とは違う声が聞こえてきた。
気付かれてなかったのか?
あと、ギョって何?
「いや、やっぱり人間ちゃんのぬるいミルクティーを感じるヒモモモッ!!」
「ぬるいようで温かいぴピョぴょピョぴょティーがうまいキモモモッ!!」
ぬるいミルクティーを感じるって、どういうこと!?
やっぱり見つかったということなのか!?
「いやいや、待つんだクダモモッ! それはおそらく気のようなギョのようなギュモッペのせいだろうクダモモッ!!」
「いやいやいや、それはおそらく気のようなギョのようなギュモッペのようなビョびゃビョびゃビョティーのせいだろうハコモモッ!!」
ギュモッペ!?
ビョびゃビョびゃビョティー!?
訳が分からなさすぎる……
「はっ、そこだヒモモモッ!!!」
「はっ、そこかキモモモッ!!!」
「はっ、そのあたりかもクダモモッ!!!」
「はっ、お花を摘みに行きたいハコモモッ!!!」
新種のハモノと思われる連中が、突然そう言った。
そして、着物のようなヤツだけが、俺たちの方に向かって来た。
他の連中は、違う方向に走って行った。
あいつら、何やりたいんだ!?
「親父殿、どうするですだぜ!?」
「ぺちんぺちんだ!」
「了解ですだぜ! ロッドソード・ぺちんぺちんですだぜ!!」
「にょっぺぇぇぇぇええぇぇぇえぇぇぇぇえええぇぇぇぇえぇぇぇっ!!!!!」
着物のようなヤツが奇声を発しつつ、きりもみ回転しながらぶっ飛んで行った。
なんで斬れずに飛んで行くんだ!?
「レカペパギグモゥどん、無事かヒモモモッ!?」
「ノユヤカカケーグどん、大丈夫かクダモモッ!?」
「ヘヤサグブボプサどん、しっかりしろハコモモッ!?」
着物以外の新種のハモノと思われる連中が、そう言いながら戻って来た。
そいつ、名前が三つあるのか!?
「おいどんうどんは、特に問題ないキモモモッ!
「くっ、レカペパギグモゥどん、必ず
「くっ、ノユヤカカケーグどん、安らかに眠れクダモモッ!!」
「くっ、ヘヤサグブボプサどん、あの世で見守っていてくれよハコモモッ!!」
死んでないのに、
『おいどんうどん』って、一人称なのか!?
訳が分からなさすぎる……
「親父、今のうちに攻撃した方がいいんじゃないだぜだぜか?」
「そうだな。距離があるから、ぷすぷすと石で攻撃してくれ」
「了解ですだぜ! ロッドソード・ぷすぷすですだぜ!!」
「よっしゃ、いけだぜだぜ!!」
「「「「ひゃっぴゃぁぁぁああぁぁあぁぁぁあぁぁぁあぁぁっ!!!!!」」」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます