パパスリア戯《おどけ》はなし

パパスリア戯《おどけ》はなし~川に住むねずみ~

 むかぁ~しむかし、川にねずみが住みついたそうな。

 遠くからやって来たらしく、みな、天竺から来よったと噂になっておった。

 何人かが、姿を見ておって、大きな体に大きな前歯。

 あ~りゃぁ~鬼じゃっ、鬼にちげぇ~ね。と言いふらしよった。


 それを聞きつけた、お調子者のパパスリアは。

 そりゃぁ~かぴばらどんにちげぇ~ねぇ~。声、かけとこぉ~。

 ずんずん、楽し気に挨拶を考えながら川に歩いて行った。

 川べりに着くと、ちょうど大きな毛玉が、もそもそとしておったそうな。


 お調子者のパパスリアは、大きな声で毛玉に声をかけよった。


 かぴばらどぉ~~~ん。

 振り向いた毛玉を見て、驚いた。

 うぎゃーーーーーー。


 ヌートリアじゃった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る