第29話 笑顔とは
家に帰り、ソニアやショカにダンジョンでの出来事を報告していた。
「ニール君、笑顔だねー、そんなに楽しかったのかいー」
「はい、皆と食事をし、魔物を協力して倒したり、ダンジョンボスのケルベロスを討伐してダンジョンコアを破壊しました。」
「ちょ!ケルベロスー!!S級の魔物だよ!どうやって?」
「あはは、普通に殴りましたよ」
「はぁ、、そうだったニール君は非常識だったねー」
「そういえば、ダンジョンコアを壊すと『神の祝福』ですか?なんか、私の身体から何かが抜けて行ったような」
「ダンジョンコアまで、、『神の祝福』は聞いた事はあるけどー、効果までは知らないなー」
ショカは困った顔をしていた、ソニアは終始笑顔で、ニールの話しに聞き入っていた。そろそろ夕方になりつつあり、夕飯の準備をしようと立ち上がり、台所へと向かおうとし、
「ソニアさん、食事なら私も一緒に作って良いですか?」
「ええ?はいニール様がそうしたいのであれば問題ありませんよ」
台所で、ソニアは驚いた、米とチーズ、小麦粉を麺に、鍋には肉と色々な野菜に茶色のスープを入れ煮込んでいった。
「ニール様、このような料理は初めて見ましたが何と言う物なのでしょうか?」
ショカも初めてらしく、訝しげな料理を眺め、不安げな顔をしていた。
「まず、この米料理は「ドリア」で、「トマトソースのパスタに、ドラゴンシチューですよ、ちょっと作り過ぎたみたいですので、火炎の団の皆さんも呼びましょう」
「また、味が、無いん、、、美味い!!」
ニールは溢れんばかりの笑顔になり、
「よかったです!では、私の仲間の冒険者さんにも食べてもらいましょう」
こうして、いろりの間では、ちょっとした宴会が開かれ、夜も更けて行った。酒が欲しい!と、言われてしまったが後日造ると約束され、ニールはいつもの縁側に座った。
「よかった、皆さん喜んでもらえたみたいですね」
その一言を呟くとニールはそのまま眠りについていた、ソニアが見付けて掛け布団をかけた時、ニールの寝顔は良い笑顔であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます