第18話 冒険者達

 盾のドガが目覚め、猫耳のナーニとソニアさんショカさんと話し合った結果、外の3人も屋敷に招く事になった、私は何も感じ無かったが可哀想との事であった為に門まで行き、特別に別門を作り敷地内の庭に一時集まってもらった。


「では、ソニアさんとショカさんには護衛のゴーレムを付けさせていただきます」

「魔力解放」

 

 ニールの身体に凄まじい魔力の奔流が荒れ回った。


「クリエトゴーレム、ソニアさんとショカさんに邪な考えを持った者は即殺せ」

 

 ニールの足元から、魔力を吸い込み身長1mの青白く輝くゴーレムが出現し、ソニアとショカのすぐ脇に立ち冒険者達を見つめていた。続いてニールはこのゴーレムの強さが分からなかった為に試す事にした。


「クリエイトロック硬く圧縮しろ」


 ニールの要望に魔力が応えて20m先に高さ10mの長方形のブロックが出現し黒く光をも吸収するような、見るからに硬さが分かるようなモノがそびえていた。


「ソニアの子、あのブロックを破壊しろ」


 ニールの声に反応した途端に、ゴーレムはバラバラになった黒いブロックの上にいた、冒険者の5人はただただ、目の前の凄惨な光景に息すら忘れ呆然としていた。


「速度があまり出ませんでしたね、威力重視にイメージしてしまいましたか」


 冒険者達は、ここに来てはいけない場所だと皆が同じ意見に無言で同意し今後どう逃げるかと、フルに考えをめぐらすのであった。


「では、冒険者のみなさんお食事にいたしましょう、アースドラゴンでよろしいですか?」


「コクコクコク、、」


「では、ソニアさん皆さんにお食事とお風呂と、寝室ですが申し訳けございませんが、部屋数が足りませんので、男女別々のお部屋でお願いします」


 その後食事となり、アースドラゴンを食べ終わる頃、皆一応落ち着きを見せていた、中でも猫耳ナーニと盾のドガがニールとの最初の会話を皆に告げ、大剣のダニーがゆっくりと話しだした。


「ふむ、あの門は『悪人排除』では無く、『邪な者』『魔物』の排除の為、しかもニールの主観が要因か、、」


「まぁ、こんな森の中だし、安全は確保したいよね」


「それは、もちろん理解するがやり過ぎではないか?」


「あたいら冒険者だって命大事だろ?当たり前だしそれが出来る能力があるなら当然つかうさ」


 弓使いのソー、黒装束のクルトが続き、猫耳ナーニの言葉に皆納得したようだった。


「アースドラゴンの肉だよ、無料じゃ、無いよね。凄い美味しくておかわりしちゃたよぉ〜あたしってばぁ〜、どうしよう、」



「皆様お風呂にどうぞ、男女別々になっておらますのでご心配無く」


「「「「「風呂」」」」」

「あたし達さぁギルドの依頼中なのに、まぁいっか」


 

 そして、それぞれが就寝した頃にニールはいつもの縁側で月を眺めていた、だんだんと月の動きや大きさ明るさなど、地球と比べては、あまり変わりないと結論し、この世界に対して、また興味を無くし、あとは、ただ眺めるのみであった。


 翌日、宿泊代を払うとの申し出があったが、ソニアもニールも、自給自足で食料は余っているのでと断ったが、アースドラゴンを自給自足ってと、冒険者達は落ち込んでいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る