第15話 賢者の挫折
「ニール君!どうかお願いがあります!」
「どうしました、ショカさん」
「私を弟子にして下さい!」
「私は魔法について、何も教える事は出来ませんし、、こうして魔力コントロールも出来たのはショカさんのおかげですし」
「万有引力の他の『力』とかです」
「熱力学とかは、どうですか?昨日のお風呂のお湯は、しばらくすると水になりますよね?このエネルギーはどこに消えたのでしょうか?」
「......分かりません、魔素に変換された?」
「では、魔法を使わずに焚き火で水をお湯に変えてみて下さい、そしてまた水になるまで「観測者」として観測してみて下さい」
「??」
「魔法は便利ですが、真理、まことのことわり、ですね実験も大切だと思いますよ」
「は、はい、、」
焚き木を集めて火打石でやっと火をつけてから、鉄鍋に水をはりお湯から熱湯に。ボコボコ湯気を上げる熱湯を、ボーっと眺めて眺めていた(分からない、あっと水を足さないと、またお湯に)しばらくすると熱湯になり水蒸気が、(水蒸気を溜めておければなぁ、、あ!結界魔法でこの水蒸気を溜めて使う時には、結界に小さな穴を開ければ)ショカは結界内に水蒸気を溜めて圧縮した(え?温度が上がってる!)
「ニール君!この結界魔法をみて!」
「エネルギー保存の法則ですね、時間が経過すればゼロにはなりますが、魔法でその結界の時間を停止させてみて下さい」
「は?時間停止ですか?そんな魔法聞いた事無いですよぉ〜!!」
「では、私が『時間停止』と、これで任意にこのエネルギーを使えますよ」
「時空魔法!御伽話ですよ!」
「え、では重力魔法は?」
「重量軽減魔法、では無くですかぁ」
「ええ、重力をゼロにしたり無限大にしたり」
「あ!ありませんし、重力ってなんなんですか!」
「今朝の石ころに働いた見えない力です、時間空間は、重力、星の大きさですね、それにより進み方が遅くなったり速くなったりと相互関係にあるのですよ」
「さっぱり理解できません、、、」
「やはり魔法があるから、物理や科学が発展しなかったのでしょうね、ショカさんは魔法を発展させた方が良いのでしょうね、私も物理などはこの世界では通用しないと理解いたしました」
「残念です、魔法の真理すらまだなのです」
「全知識」
「はい?」
「この本は見えますか?」
「何も?見えませんが、何かの呪文ですよね」
「私も残念です、賢者であるショカさんでも知らない魔法を、私が知っていたとすると、お礼はいたしますので私の事を内緒にしては頂けませんでしょうか、お願いいたします」
「は、はい、それは約束しますぅぅ」
(やはり、この魔法は危険なのでしょうね、隕石落としでも、この星を壊しかねませんし、このまま、、この地からはなるべく出ないようにしなくては、、、『悪魔の子』、当たっていましたね)
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