第9話 ジーフの大森林2

ニールは一路南し進路をとり、木々を薙ぎ倒しながら、新たな時空魔法について思考をしていた。

(私は、ただ普通に南に走っているだけなのに森林破壊をしてるのでしょうか、魔力が増えたからなのでしょうか、、、、そうだ、私には超ヒモ理論を読破したいと願ったはずでした。異世界に転生したのもその為でしたね)自嘲を含めた笑顔を作り立ち止まると。

「全知識」」(まずはヒッグス粒子とは?)

本がパラパラパラパラと勢いよく捲れ膨大な知識が頭に入ってくる。

(・・・・・)

(あの、岩山でいいでしょうか、標高1,500mくらいの岩山を、上空10kmで待機と、さすがにもう見えませんね。この大森林は南北に長く奥の山脈の先には別の王国があるとか、まぁあそこまでは被害は出ませんよね。さて、上空の岩山を3個に分割してと。先程覚えた「空間断絶」と「重力操作」でしたでしょか?あまり、魔法名は意味が無いとの事なので、ヒッグス粒子の「場」を一時的に無くして、上空に静止衛星の様にしてから「空間断絶」と名前は凄そうなんですが、次元を少しずらしてから元に戻せば、簡単だったし魔力も、少し減ったのかな?

まぁ、いいや今は3時ぐらいかな、準備は出来たので花火を見に、一旦私の部屋に戻りましょうか)



「あ、ソニアどうしたの慌てて」

「ニール様!ごめんなさい!、まさかジーフの大森林へ」

「はい、行ってきました、レベルアップもしたよ」

「え、ニール様が魔物を討伐したのですか?」

「はい、でもゴブリン、オークにオーガぐらいだから、大した事無かったよ」

「オーク!オーガ!お怪我は!!」

「だいたいは、討伐出来たんだけど中層から南に逃げました、あでも今晩にも根絶させるから多分大丈夫です」

「ど、どうやってですか?」

「石を落とすんです」

「ほっ、ニール様もまだお子様なんですね!石で倒せると良いですね」

「はい、それでレベルアップもしたいです」

「ほほほほ、楽しみですね!」

「うん!」(この話方疲れてしまいますが仕方ありませんね、失礼にならなければ良いのですが)




(さて、深夜だし魔物も寝るでしょう。寝るのかな?まぁ、いいです)


(岩山衛生軌道から外れて落ちてきて下さい)


程なくしてよく晴れた静寂の夜空が一斉に輝き星が落ちて来た。

小さめな岩山は落下途中の上空で大爆発をおこし、遅れて音と衝撃波が重なり合い更に威力を増して地上にいる魔物の命を奪って行った。生き残った魔物が夜空だったものを見上げて、声すら出せずに、まだ天空に幾つもの星を見た。ついに地上へ落下した岩山は大地を抉り、煮えたぎる溶岩が、逃げまどう魔物を飲み込み、運良く生き残った魔物は大森林の大火災により生じた火災扇風の竜巻により、焼け死に、窒息し二酸化炭素などにより、次から次へと骸を晒していった。


辺境伯領でも大混乱となり、逃げ惑うに押され踏み潰され、野盗の強奪などなど様々最悪になすすべもなく、辺境伯領は事実上機能を停止した。




まさか、この災害が、たった1人の攻撃であったとしても、誰も信じないだろう。




天界からの女神を除いては。

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