12/05 Wed

 気付いたら三日たっとった。おのれ、インフルエンザ。

 やっと、瞼が離れたので、携帯はどこかと探った。のろのろゆるゆる。おったおった。

 言葉通り、三日間も寝込んだのでメッセージやゲーム、アプリやらの通知が溜まっとる。

 全部の通知を削除して、順番にアプリを開いていく。メッセージには奏真そうまを筆頭に、数件のチラシとお目当ての夏海なつみのメッセージが入っていた。


――お大事に


 という言葉に花束の写真が添えられとる。夏海の家は花屋だ。もしかして、俺のために作ってくれたんだろうか。送られてきた日付は休んだ初日だ。

 まだ、枯れてないよな。捨てられてないよな……?

 恐々とキーボードをタップする。


――熱が下がったから、明明後日には行けると思う


 花束、もらってもいい?と打ち込もうとしたら、予測欄の絵文字に邪魔をされた。修正をしていたら、夏海に先をこされる。


――明明後日、土曜日だよね? 部活?


 そうだ、授業もなければ、夏海の水やり当番日でもない、はず、たぶん。普段なら、簡単に、土曜は委員会はないの、とか聞けるのに返信が期待と違ったらと思うと行動に移すことができんかった。


――土曜なん忘れとった


 それだけ、送って力つきた。もともとない気力がマイナスになった。

 おのれ、インフルエンザ。



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