第5話 英雄たる資質



5ヶ月後



「んまぁ!!あらあらアリアちゃん、可愛いわねぇ!!」


ふくよかな体ににっこり笑顔の茶髪の割烹着を来た茶髪のお団子頭の穏やかなお母さんという感じの女性がにこやかにアリアに様々な服を着させていた。



「土の竜王は相変わらずだなあ、セバス、茶もらえるかあ?」


屋敷の中のソファーに寝転びくああと欠伸をするリュウケン。


「アルテラ様、アリアちゃんも照れちゃってますよ、リュウケン様、承知しました」


セバスは土の竜王と呼ばれた割烹着の女性アルテラに声がけをし、リュウケンに緑茶を注いだ。


「して、ミラドゥーク君の才は如何程で?」


セバスの言葉にリュウケンは楽しげに笑う


「ありゃ英雄たる資質があるね、魔に好かれ聖に好かれ、あまねく覚悟を受け入れる器がある、最初は人の修行をしようと思ったんだが」


リュウケンは緑茶を啜ると


「竜王達が気まぐれに立ち会った修練にも耐えてみせた、あの小僧は強くなる、5ヶ月だ、たった5ヶ月で竜王達と数刻立ち会うに至った、その実力は人種共のSランク冒険者にも匹敵するだろうよ、それにお節介な兄弟子が可愛い弟弟子に過保護な魔剣を与える頃だろうよ」


土の竜王はにこやかに笑う


「ははは、それがセラ君なんだから仕方ないさ、私は情に厚い同族がいてもいいと思うがね、最近の若いやつらは粗雑な奴らが多いから」


「まあ持って生まれた強者の力に酔う奴らは多いわな、その点、セラは竜にしちゃ随分優しい」


リュウケンは笑う。


「あの優しさが竜の世界を変えると私はおもうよ」


アルテラはにこやかに笑う。


「ご主人様は無駄な殺生は嫌いますからね、挑まれたり、戦う瞬間でなければ滅多に戦いませぬ」


セバスはにこやかに微笑む


「だが、存外優しい奴ほど逆鱗に触れたら怖いからなあ」


リュウケンはにこやかにまた笑った。



逢魔の森

奥深く洞窟の中の鍛冶場。

ダンジョンと同化した鍛冶場で一振りの剣が産まれた。

夜闇に似た美しい漆黒の剣。

柄もまた青に近い黒。

空間に置いて映える闇。


「これはテラ鉱石と呼ばれる空の彼方から堕ちてきた鉱石とミスリル鉱石を混ぜ合わせた合金で造りあげた剣だよ」


セラはにこやかに笑う、さっきまで打ち慣らした槌を起き、目の前のミラドゥークに視線を向ける。


「テラ鉱石は使い手の意思によって新たなるスキルを構築し産み出す特性を持つ、そして潤沢な魔力伝達と身体強化をしてくれる、魔法媒体としても特級品だ、ミスリルに至っては純度が高いほど魔法の効率化を測り属性強化もしやすい、その2つの鉱石を合金にすれば、飛躍的な強化が産まれるわけだ」


セラはミラドゥークに差し出す。


「これは兄弟子から弟弟子に渡す祝いだ、僕を含め数多の竜王の力を受け耐えこれから失ったものを取り戻す旅路を行く君への祝い」


ミラドゥークはその剣を受け取る


「ありがとう!セラ兄!」


「なに、短き時を共に過ごしたとしても、君はもう家族のようなものだ、いつでも戻ってきなさい」


セラはにこやかに笑う


「そうだな、竜が打ちし剣で、銘をヴリドラとしようか、とある世界の竜の名だ、そしてそうだな、師匠に習ったばかりだがこちらも与えようか」


ミラドゥークの肩に手を載せると


「我が名は逢魔の森統べし魔竜セラ=ムトウ、原初の竜より竜称号[万魔竜]を得し竜、これよりこの者を我が同胞とみなし竜へ至る者と認める、これよりこの者に我が力と我が加護を与える」


セラは頷くと


「ふむ、加護は無事ついたようだね」


「竜名の加護!?」


「まあ少しばかりは生きやすくなるでしょう、それに半月とはいえそろそろ我慢できないだろう?仇は」


「!?」


ミラドゥークの眼に光が入る


「もう先に調べてくれたお姉さんがいるし、邪魔な奴らは僕たちがどうにかするからさ、行こうか、君の新たな物語をひらくために」


セラはにこやかにまた微笑んだ。



後に竜と共に生きる英雄王ミラドゥークの初陣として語られることになるこの話は竜王戦役と名付けられもっとも優しき竜王と知られるセラ=ムトウの恐ろしさをはじめに人種達が理解した逸話である。人の上にたちおざなりな事をすれば竜王と英雄が滅ぼしにくるという言葉が産まれもした。



ミラドゥーク


年齢 14


種族 人族


職業

魔法剣士

レベル66


HP8000

MP5000



装備

魔剣ヴリドラ

竜鱗のジャケット

竜鱗のズボン

竜鱗のブーツ

祝福された土竜のペンダント


攻撃力5600

防御力6000

魔攻 5554

魔抵 7777

速度 3000

力 999

体力2000

魔力9999

知力6666

器用さ7777

運2000


スキル

剣術レベルMAX

拳術レベルMAX

精霊術レベルMAX

剣術の極意

魔法の極意

全武具適正

全属性適正

竜魔法レベルMAX

常駐破軍



称号

英雄の卵

竜名の加護

ジャイアントキリング

竜王達に認められし者

老竜の弟子

戦神の寵児

早熟

戦う者

魔竜の弟弟子


スキル説明



剣術

剣を扱える


拳術


拳を扱える


精霊術


精霊と懇意になり精霊の力を借りれる


剣術の極意


剣に愛され扱いやすくなる才


魔法の極意


魔法に愛され扱いやすくなる才




全武具適正


あらゆる武具に愛され扱える才能


全属性適正


あらゆる属性を扱える才能


竜魔法


竜と共に生き戦う事で扱える魔法


常駐破軍


戦いの中魔力の元である魔素を取り込みながら戦いを継続できる


称号説明



英雄の卵


いずれ英雄と名乗るに値する資質ある者


竜名の加護


原初の竜に竜たる魂の力となる竜名を拝命した竜から贈られる力と加護を与えられし者、レベルがあがる度にその竜名にちなんだスキルが発現する


ジャイアントキリング


自らより強い存在を倒し更なる高みへいく者、自分よりレベルの高い存在へのダメージ2倍



竜王達に認められし者


数多の王を冠する竜に認められし者


老竜の弟子


戦いに活力を見出し人の身で戦う老練たる老竜に師事する者


戦神の寵児


戦神に注目され戦いに置いて祝福されし者、攻撃力2倍


早熟


レベル上昇10倍


戦う者


あらゆる理由で戦い続ける者


魔竜の弟弟子


優しき魔竜の弟弟子


装備説明


魔剣ヴリドラ


テラ鉱石とミスリル鉱石という希少鉱石の合金で魔竜セラ=ムトウより産み出された魔剣、セラが無意識に放出した魔力によって竜気を纏っている。階級としては神が持つに相応しい力を宿しているので神話級、今は産まれたばかりなので反応はないが、いずれヴリドラの意思が目覚めミラドゥークの更なる力になるだろう


竜鱗のジャケット


竜王達が竜化した際に手に入った鱗をセラが造り変えた物、物魔無効という高レベルな性能を持ち、持ち主の強さによってジャケットもまた進化していく。


竜鱗のズボン

竜鱗のブーツ

ジャケットと同性能。


祝福された土竜のペンダント


土竜アルテラがミラドゥークに与えた祝福のペンダント


防御力2倍、土に属する術の親和性極大。魔力抵抗3倍、体力自然回復、経験値取得2倍








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