第2章 独占欲の狐娘
第4話 独占欲の狐娘(1)
川と山に挟まれた
少し急な坂と、緩い平地並みの坂。
その谷間が
お
その道を曲がると、4と4が合わさった駅、しあわせの
車を駐車場へ返す。俺たちは歩いて駅へ戻った。
その間も、他人と会わなかった。
うーん、異空間。
「ただいま~」
「おかえり~」
「家じゃないよ、でも言いたいんだよ」
「
不思議な状況だけど。
元の世界とも
俺は奥に歩いて行き、レストランのドアを見た。
先ほど閉じていたはずなのに、今度は開いている。
腹が減っていたので、その先に俺は進んだ。
「ごめんください。2名でお願いします」
「ちょっと、京くん、他人がいないのに入っていいの?」
「
「そんな匂いしないけど……頭どうかしたの?」
異常に腹が減り過ぎ。
他人のいない間に食べ物を盗んでいいのか、という判断を俺は出来なかった。
「京くんは他人の家の台所って遠慮しないで入るタイプなの?」
「そうだよな。じゃあ、必要以上、おにぎりは作らないことにする!」
「結局、作るのかーい!」
「うん、上出来!」
テーブル席まで来ると、おにぎりが乗った皿を下ろした。
遠慮なく食べようとした。
ん?
視線を感じて、俺は首を横に動かした。
俺の
そいつは、人間の少女のような体型、頭の上に金色毛の
そして、
明らかに、
「わらわは腹が減ったぞ! ん、美味そうな
「は?」
「
俺は
ただ、手に
不思議な話、俺の理性が戻った。
俺は
「今後、俺らに悪さをするなよ」
「おう、お主の望み通りに世界を書き換えてやる。がぶりっと」
「にゃわッ、この
「ほほッ、久々に
かじられた手がひりひりする。完全、目が覚めた。
というか、あんなに腹が減っていたのに、今は満腹になっているのだ。
すると、
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