第24話 わたしの平和

 12月24日。

 クリスマスイブ。


 この日、皇帝が討たれたことにより帝国は解体。

 それと同時に争っていた共和国にて、軍事クーデターが起きた。

 混乱する国民の間で、買い占めや金貨などの購入により、物価が上昇。

 一時的だが、リンゴ一個が日本円にして1万円を超える大暴騰。


 混乱した国民同士で争いを始め、物取りや詐欺が横行。

 世界は壊れていった。


 わたしの求めていた平和はそこにはなかった。

 軍人上がりのわたしでは政治など到底できるものでもなく、書類に目を通しても、理解ができないことが多い。

 試行されている税金収入のシステムが悪いと思い、国民から税金をとらないよう、務めた。が、それが返って国民を惑わした。

 公共機関の停止。国が保証する書類が役に立たなくなったのだ。

 そして国から業務委託を受けていた会社の倒産。

 主に建設業への負担が大きい。

 情報の早い今の時代では、すでに国民が新政府に絶望し、身投げするものまで現れている。

 新政権は難航を示し、しばらくは以前のシステムで動くよう、国民に呼びかけた。


 わたしの求めた平和はなんだったのだろう?

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