第21話 作戦立案
わたしたちはそのまま戦艦を帝都に向ける。
「進路よし。対空装備確認よし」
「進路固定。現速度を維持するとあと一日で帝都に着きます」
オペレーターのアクアマリンが素っ気ない声を上げる。
「わかったわ。あなたたちも疲れたでしょう。あとはオートパイロットに任せて休んでいいわ」
わたしはそう告げると、サファイヤと視線を合わせる。
「しかし、敵に襲われたらどうするのです?」
アクアマリンは渋い顔で応じる。
「そのくらい、なんとかしてみせます」
「……分かりました」
なんとか追い出すと、わたしはレイナ、サファイヤと一緒に計画の最終調整を行う。
地図を3Dモニターに映し、帝都の位置や攻撃予測時間、ルート算出などを念入りに計画していく。
「南側にはいくつもの坑道がある。これを起点にする作戦はどうだ?」
「それだと、多くの民間人が犠牲になるわ。もっとマシな作戦はないの?」
わたしはサファイヤの非道なやりかたに不満を漏らす。
「しかし、こちらの勝ち目が……」
「わたしたちは戦争の使者ではないのよ。平和を求めて、仲介役として活躍する。ホイジンガ―もすでに動いているのよ?」
「分かりました。再計算してみます」
サファイヤが力強く頷くとキーボードを打鍵する。
そのあと立てた計画に、わたしは文句のいいようがなかった。
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