第35話 邪神笹山、桜庭を奴隷にする「お前らは……全員俺の奴隷だ」 追放者視点

 優斗たちがゴーレムを倒した一方その頃――


「これが邪神の姿……」


 笹山は泉に映る自分の姿を見た。


「二本の角、背中の羽根、悪魔の尻尾……いかにも邪神って感じだ」


 すでに人間の姿ではなかった。


 (力が、溢れてくる……)


「オガァ!」


 オーガが現れた。


 (こないだ俺をボコったオーガだ……)


 ニヤリと笑っているオーガ。


「しかし、今の俺は違う――」


 ――ヘルファイア!


 でっかい火の玉を、オーガにぶち込む。


「オガあああああああああああああああああああああああああああ!!」


 オーガは断末魔を上げて、消滅した。


 跡形もなく……


「はははっ! 俺は強い! 俺は最強だっ!!」


 ぼっちで盛大に喜ぶ笹山。


 (ふふふ……! 湊川たちを殺してやる……っ!)


「あっ! その前に……」


 (俺を裏切った連中に、復讐だ……っ!)


 桜庭と男子たち――笹山を裏切って出て行った。


「あいつらを……俺の奴隷にしてやる」


 ★


「はあはあ……桜庭様、もう無理っす」


 桜庭と男子たちは、なんとか生き残っていた。


 すでに食糧は尽きていて。


「うるさいわね! 早く食糧を見つけなさいよ!」


 男子たちに、桜庭「様」と呼ばせていた桜庭。


 男子たちに、かしづかれる桜庭。


 桜庭が気に入った【イケメン】に、夜の相手も……


 密かに、【逆ハーレム】を楽しんでいたのだった。


「さあて、今日は誰とシようかしら……」


 と、桜庭がニヤニヤしていると。


「……桜庭、久しぶりだな」


 桜庭の背後から、恐ろしい声がして。


 振り返ると、


「ぎゃあああああああああああああああああああ!」


 邪神化した笹山がいた……


 ★


 桜庭と男子たちは、全員土下座していた。


「お前らは……全員俺の奴隷だ」

「ぐ……っ。いやよ。あんたなんかの奴隷なんて」


 桜庭が睨む。


「そうか。なら。死ね。ヘルファイア――」

「ぎゃあああああああああああああああ!!」


 桜庭と寝ていたイケメン男子が、炎に包まれる。


「あいつはお前とヤっていた男だろ? お前らも燃えたいか?」


 一瞬で灰と化した、イケメン男子。


 桜庭と男子たちは、震え上がる。

 

「俺の奴隷となることを誓え」

「ち、誓います……」


 桜庭と男子たちは、笹山の【奴隷】となった。


「これからフロアボスを倒しに行く。俺の強さを見せてやる。はははははっ!」


 邪神となった自分の強さを、クラスメイトに見せつけたい笹山。


 (ボスをワンパンして、俺の強さを……ふはははっ!!)


 

  ――しかし、この後、笹山はゴーレムに……?


 

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