第2話

もし、この世に死がなかったら、あなたはどうしたと思う?私ね、あなたは本当は死にたかったわけじゃないと思うの。ううん、あなたが選んだことを責めるわけじゃない。でも、もし死ぬという手段がなかったらどうしたんだろうって。...どうすれば良かったのかなあって。あなたの選択を私が変えられるわけではないって分かってはいるつもりなの。でも、やっぱり悲しいな...。この世にいることだけが生きてるってことにはならないと思うんだけど、それでもまだ話したいこともたくさんあって...。死なないで欲しいなんて無責任には言えないけど...けどさ、あなたが居なくなったことを聞いた時、その時は実感が無かったんだけど、時間が経つにつれて、本当にいなくなったんだ...って。そしたらなんか涙が出てきて。悲しくなっちゃった。

あなたの分まで生きるんじゃなくて、一緒にその時間を過ごしたかったよ...。こういう時、ドラマとかだったらあなたの声が聞こえてきたりするだろうけど、やっぱり何も聞こえないや。

あー。雲一つない綺麗な青空だ。


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