第21話 飾り
クリスマスの飾りで街は彩られている。
至る所にサンタクロースとクリスマスツリーを見掛けるようになった。まだクリスマスには早いような気もするけど、街の飾りは早いぐらいが丁度いいのだろう。
あれから橘さんの個展には行っていないし、もらった名刺に連絡もしていない。
橘さんは何か勘づいていたのだろうか。家にナツメさんが居ることを――とか。
ナツメさんに橘さんのことは話していなかった。何となく、話してしまったらダメな気がした。
いいや、ちがう。話したくなかっただけだ。話したらきっと、ナツメさんは行ってしまうから。
今の生活を失いたくない、私のわがままだ。
ナツメさんは、幼なじみの彼の元へ帰りたいのだろうか。最近はずっと、そのことを考えている。
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