第6話 眠り
オフ会はとても楽しかった。通話で話していた時のような盛り上がりを見せ、いつまでも喋っていられる。
やはり趣味の仲間とはすばらしい。地方住みだからこうして県外まで出ないと直接会えないのが難点だけど。
オフ会仲間とホテルでボードゲームに興じる中、スマートフォンの通知が鳴った。
――兄貴からだ。
そう言えば、兄貴に任せたナツメさんは大丈夫だろうか。
人見知りとかするタイプには見えないけど、私以外の人に会わせたこと無かったし。
お母さんは大の怖いもの嫌いで、生首なんて見たらぎゃーと叫んで倒れてしまいそうだし、お父さんは仕事で忙しいから時間が合わないし、そんなわけで消去法で兄貴を選んだのだ。
とは言え、兄貴も兄貴で細かいところを気にしない性格をしているので、ナツメさんと合うんじゃないかなぁと思ったわけだが……。
メッセージアプリを開くと、兄貴から一枚の写真が送られていた。
『よく眠っています』
というメッセージと共に、目をつむり眠っているナツメさんの生首。
ペットの寝顔を送る気分だったのだろうか。何はともあれ、仲良くやっているようで何よりだ。
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