エピローグ

「学神、仁神、徳神、浄神、薬神の友、医神の友、ここに眠るですか・・・」

「あぁ・・・当時の森林の白は死ぬと木の苗床になって森の一部になるって風習があったんだよ」

「へぇ・・・でこの巨木たちがその木なんですか・・・えーっと確かに6本ありますね」

「いや・・・この石碑の前にある木が学神、仁神、徳神、浄神、薬神の友、医神の友の木で、後はその偉人の母や奥方や子孫の木らしい」

「えっ?すべてが1人の称号なんですか?すごい偉人じゃないですか!」

「あぁ・・・この木が偉人のアキで、あっちが母親のハル、奥方のナツ、子のフユ、孫のツユ、ツユの奥方の木だな」

「ツユの奥方?」

「あぁ・・・森林の白は当時名前を持ってなかったらしいんだ」

「偉人に名前があるなら森林の白じゃなかったんじゃ?」

「いや・・・偉人は間違いなく森林の白だが名前を持って居たらしんだ」

「対外的に名前が必要になったんでしょうか?」

「そうかもな・・・」

「でもモムの木ってここまで大きくなるんですね・・・」

「この木はヤシオリの木だぞ?」

「えっ?」

「この巨木の全てがヤシオリの木だ」

「だってあれは人が手を加えないと枯れてしまうでしょ?」

「あぁ・・・でも森林の白の集落の近くにヤシオリの巨木が見つかってるだろ?」

「あれは飛び蜥蜴と共生しているからでしょ?ここには居ませんよ?」

「あぁ・・・だから少しづつ弱ってるんだ」

「えっ?」

「だから飛び蜥蜴をこちらで繁殖させようって話があるんだ」

「あんな怪物をどうやってここまで運ぶんです?」

「あぁ・・・学校設立基金管理組合と孤児院乳児院設立管理組合と領地保護基金管理組合が資金を出して山岳赤軍が出動してやるらしいぞ」

「領地保護基金管理組合?」

「あぁ・・・聖地となっているこの場所は偉人の領地だったらしいぞ?その領地を保護するのがその組合って事らしい」

「山岳の赤の領地内に森林の白の領地があるって事ですか!?」

「それ程偉大な功績をあげたんだろうな」

「それで学校設立基金管理組合と孤児院乳児院設立管理組合と山岳赤軍が動く理由は?」

「三つの組合はこの偉人が設立した組合らしいんだ」

「はぁ!?」

「あと薬神ってのは製薬組合の創設者、医神ってのは医術組合の創設者で、この偉人も設立に関わってるらしいぞ」

「それって本当ですか?」

「あぁ・・・石碑の裏を見て見ろ」

「・・・そう書いてありますね・・・」

「だろ?」

「歴史的大発見じゃないですか!!」

「だよなぁ・・・」

「山岳赤軍が動く理由が分かりませんが・・・」

「歴代総村長の申し送りに、この偉人とその子孫が困った時は全力を尽くせって奴があったらしいな」

「どんだけすごいんですか・・・」

「その当時を記した歴史書でも見つかれば分かるかもしれんな」

「無いんですか・・・」

「あぁ・・・大河の黄、砂漠の茶の連合軍がこの国まで攻めてきた時にその山岳の赤国立大図書館と学校設立基金管理組合の大図書館に火を付けただろ?」

「その時に焼失したと?」

「多分な・・・」

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