第7話 お主の願い事はなんなのじゃ?!

 「よし、あとはちゃんと曜日ごとにゴミを出せばオッケーだな」


 「やっと終わったのじゃあ~、」


 流石に疲れたのか2人そろって両腕を上げ伸びをする


 「クゥー! 掃除機もかけたし見違えたなぁ~俺の部屋!」


 「妾の御蔭なのじゃ!たっぷりと感謝するが良い!」


 「あぁ、あれだけ汚かった俺の部屋を片付けてくれてありがとうな」


 換気もしっかりし、部屋全体がスッキリした御蔭か気持ちもスッキリしてとても気持ちが良い。彼女もフンフンと鼻を鳴らし満足そうな顔をしている


 「そういや願い事を叶えたあとはどうするんだ? そのまま体が薄くなって消えていくのか?」


 「そんな浄化されていくような感じじゃないのじゃ! 妾はスマートに帰るのじゃ」


 「外はもう暗いから気をつけて帰るんだぞ」


 「だから妾は神なのじゃ‼︎」


 そう言い、いつものように怒りながら彼女は玄関の方へ歩いていく。


 「じゃあ妾はもう帰るのじゃ! お主のせいでクタクタなのじゃ!」


 「ああ、色々あったが今日はありがとうな。神様。」


 そう言い、神様を見送る。ドアを閉める神様の顔は少し嬉しそうに見えた。


 神様を見送り、静かになった部屋へ戻る。部屋は今までとは違いとてもキレイだ。久しぶりの大掃除や、わがままでポンコツな神様の相手で疲れたのかベッドへ倒れ込む。


 「あぁ、今日はなんだかカロリーが高かったなぁ」


 今日起きた様々な非日常的出来事を思い出し目を瞑り身体がベッドへ沈んでいく。


 「楽しかったが、あんな神様の相手をするのは御免だな。もうくたくtーー」


 『ピンポーン』


 インターホンが鳴った


 「……?あぁ、幻聴か」


 そう言い聞かせ布団を被る


 『ピンポーン』


 また鳴った、隣の部屋でもないし出前も頼んだ覚えもない。嫌な予感を覚えながら玄関へ向かう


  どうか宗教勧誘の人であってくれ!――


 願った、そう心の底から願いながら3回目のインターホンが鳴ったタイミングでドアを開けた……


 「お主の願い事はなんなのじゃ⁈」

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