第3話 出会い

 『ピンポーン』


インターホンの音で目を覚ましドアに視線を向ける


 「……ん?」


 時間を確認すると昼はとっくに過ぎ、窓から夕陽の光が差している。


 「誰だろ……リクか?」


 玄関まで行きドアスコープを覗くが


 「……誰もいない」


 隣の部屋かと思い、背を向けベッドへ戻ろうとした瞬間


 『ピンポーン』


 また鳴った


 今度もドアスコープを覗くが誰もいない


 「近所の子供のイタズラか?」


 眠りを邪魔されたのもありイタズラを注意しようと、次に鳴ったとき直ぐに出られるようにドアノブに手を掛ける


 『ピンポ……』


 「誰だ‼︎」


 「グェヘブ……‼︎」


 インターホンが鳴ったと同時に勢いよくドアを開けるとドアに何かが当たった鈍い音がした。見てみると頭を強く打ったのか目を回して倒れている女の子がいた。


 「……あ」


 やってしまった。


 慌てて女の子の意識を確認する為に肩を叩いたり呼んでみたりするが、反応がない……気絶している。とりあえず、外で寝かせたままだといけないとベッドへと運びぶつけた所を冷やす為に保冷剤を当てた。


 ひと段落つき、女の子に目を向けた俺は息を呑んだ。女の子の幼さが残る整った顔立ちに綺麗なホワイトブロンドの腰ぐらいまである長髪が夕陽に照らされ、とても神秘的だった。


 「……まるで天使みたいだ」


 そう呟いた瞬間!寝ていた女の子の腕が勢いよく振り上げられ俺の顔を掠めベッドの角に手をぶつけた。


 「いったぁい‼︎」


 女の子は痛みに顔を歪ませ飛び起きた。


 「ここは何処じゃ? ……そなたは、」


 痛んだ手を擦りながら俺の顔を見て何かを思い出したのか突然ベッドの上で仁王立ちし、自信ありげな表情をして放った。


 「さぁ、願い事はなんじゃ‼︎」

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