第6話 300円⑥

母は言った

「ただし、これから毎日、300円をお家のどこかに隠します!見つけられたら、差し上げます」




…なにそれ



愛情、照れ隠し、母も複雑な心境だったのかもしれない。


それからおれは、毎日お家のどこかにある300円を見つけるゲームが始まった。


次の日、自分の部屋の電気のスイッチの上にセロハンテープで止められた300円を剥がし、おれは言った。


「母さん!ありがとう」

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ぼくの高校生活 ぎがじん @gigajin

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