第5話 300円⑤

「オェ!オゥ…オェ」おれはなぜか嗚咽が止まらなくなってしまった。


ちらっと母の方を見た。


パシャ!パシャ!


母は爆笑しながらケータイでぼくのぐちゃぐちゃの顔面を撮影していた。


普段全く笑わない母だから珍しいなと思った。



うっすら母の目にも涙が浮かんでいたような気がする。


母は言った


「わかった、これから部活がある日は毎日、300円を渡します!」


「ただし…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る