第2話 300円②

おれは不安と期待に胸をふくらませ(中学の卒業式で言うセリフか)野球部に入部した。


授業を終えたおれはグラウンドに向かった。


そんなに強い高校ではなかったはずなのに、なぜか練習が厳しかった。


初日から普通の練習の後に坂道ダッシュをやらされ、練習が終わったのは19時を過ぎていた。その後片付けもある。



高校からおれの家までは自転車で1時間弱かかった。


家についたのは20時過ぎだ


おれが帰宅するともう親父も仕事から帰ってきていた。


親父が言った。


「遅いじゃねぇか!どこで遊んでたんだ!」


「野球部の練習が…」


「どこの部活が初日からこんな遅くまでやるんだ!」


なにも言い返せなかった。


つづく


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